経済・産業トレンド

ルーラ大統領、次期大統領選に向けたマニフェストを発表

ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領は、2026年10月4日の大統領選挙に向けたマニフェストを8月7日に高等選挙裁判所(TSE)に登録しました。全84ページ、13の重点分野で構成され、議員割当予算制度の見直し、政府主導の経済成長と産業基盤強化、労働法の見直し(週40時間労働への短縮)、国際協力の強化などが主要な政策方針として示されています。現政権下の成長加速プログラム(PAC)や新ブラジル産業政策の継続・拡充も目指しており、今後のブラジルの政治・経済・社会の方向性を示す重要な発表です。

最終確認日: 2026-08-14

この発表の要点

企業・自治体への影響

ブラジルに進出している企業や、ブラジルと取引のある企業に影響があります。特に製造業やサービス業は労働法改正(週40時間労働への短縮)による労務管理や人件費への影響を、インフラ関連企業は成長加速プログラム(PAC)の継続・拡充による事業機会を注視する必要があります。貿易関連企業は新たな貿易協定や市場開拓の方針に注目が求められます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 人事 経理 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ルーラ大統領
発表日 2026-08-13
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月13日

ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領は8月7日、2026年10月4日の大統領選挙に向けたマニフェストを高等選挙裁判所(TSE)に登録した。マニフェストは13の重点分野で構成され、全84ページに及ぶ。

第1項の「民主主義および市民参加の強化、国家運営の刷新」では、連邦議会議員が連邦予算の一部を特定の地域や事業に配分できる議員割当予算制度の見直しを提案している(注1)。マニフェストでは、2026年予算で議員割当予算が500億レアル(約1兆5,500億円、1レアル=約31円)に達し、行政府が裁量的に使える予算の約5分の1を占めているとした上で、現行制度によって予算配分が分散し、資源配分の効率性が低下していると批判した。そして、同制度の在り方について社会全体で議論する必要があると指摘した。

第8項の「全員のための持続可能で生産性が高くデジタル化された経済の推進」では、インフラ整備や産業政策、生産活動向け融資を通じて、政府主導で生産性向上と産業基盤強化を促進し、質の高い雇用創出を伴う持続的な経済成長を目指す方針を示した。具体的には、現政権下で導入された成長加速プログラム(PAC、2023年8月29日記事参照)や、新ブラジル産業政策(2024年2月5日記事参照)などの産業支援策について、継続・拡充を目指す。

第12項の「多様な労働形態の尊重」では、労働者の権利保護を強化する観点から労働法の見直しを進める方針を示した。また、6日勤務・1日休暇の勤務形態(注2)の廃止に加え、週当たりの法定労働時間を現行の44時間から40時間へ短縮することを目指す。

第13項の「国家主権の擁護とブラジルの国際的プレゼンスの強化」では、メルコスールや中南米諸国、アフリカ諸国との南南協力(注3)を重視する姿勢を示した。また、アジア、中東、欧州、BRICSとの間で、政治、経済、技術、文化分野におけるパートナーシップを深化させる重要性を強調した。さらに、「新たな貿易協定の締結や新市場の開拓を通じて、ブラジルの財・サービスの輸出機会を拡大するとともに、国際ルールと多国間主義に基づき、不公正な貿易措置に対処し、国益を擁護する」との方針を掲げた。

(注1)議員割当予算制度の拡大により、連邦政府が裁量的に活用できる予算が減少しているとして、ルーラ大統領は同制度を繰り返し批判している。連邦政府のデータによると、議員割当予算の歳出額は近年増加しており、2022年は170億レアル、2023年は219億レアル、2024年は314億レアル、2025年は315億レアルだった。
(注2)商業・サービス業や製造業などで広く採用されている勤務形態。6日勤務・1日休暇制度の廃止を盛り込んだ憲法改正案は5月27日に下院を通過し、5月28日に上院での審議に進んだ。同案は賃金を引き下げることなく、14カ月の移行期間を経て週40時間へ短縮する内容で、現在は上院で審議されている。
(注3)南南協力とは、開発途上国同士が協力し、経済的・社会的な発展を目指すこと。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル)

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ルーラ大統領、次期大統領選に向けたマニフェストを発表

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/cb511cce22651cd7.html

時系列

主な数値

マニフェストの重点分野数 13分野
マニフェストのページ数 84ページ
2026年予算における議員割当予算 500億レアル
2026年予算における議員割当予算の日本円換算額 1.55兆円
現行の週当たり法定労働時間 44時間
目標とする週当たり法定労働時間 40時間
2022年の議員割当予算歳出額 170億レアル
2023年の議員割当予算歳出額 219億レアル
2024年の議員割当予算歳出額 314億レアル
2025年の議員割当予算歳出額 315億レアル

この事例から確認すべきポイント

ルーラ大統領が次期大統領選に向けて発表したマニフェストは、ブラジルの今後の政治・経済・社会政策の方向性を示す重要な指針となります。特に、議員割当予算制度の見直し提案は、連邦政府の予算配分における裁量権の回復を目指すものであり、公共事業や地域開発プロジェクトの優先順位に影響を与える可能性があります。また、政府主導の経済成長、産業基盤強化、労働法の見直し(週40時間労働への短縮)は、ブラジルに進出している企業や、ブラジルとの貿易・投資関係を持つ企業にとって、事業環境の変化を予測する上で注目すべき点です。労働時間短縮は、製造業やサービス業を中心に、生産性や人件費に直接的な影響を及ぼす可能性があります。さらに、国際協力の強化や新たな貿易協定の締結方針は、ブラジルの国際的なプレゼンス向上と輸出機会拡大を目指すものであり、グローバルサプライチェーンや市場戦略を検討する上で考慮すべき要素となるでしょう。これらの政策が実際に実現するかは選挙結果と今後の法制化プロセスに依存しますが、企業は潜在的な影響を評価し、対応策を検討する準備を進めることが求められます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-13 / 最終確認: 2026-08-14

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-14

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