経済・産業トレンド

8月の輸出額は過去最高を更新、半導体需要が牽引

フィリピン統計庁(PSA)の速報値によると、2026年8月の輸出額は91億1,167万ドル(前年同月比27.8%増)で、統計開始以降の過去最高を更新した。電子製品輸出の増加が寄与し、半導体が大きく伸びた。貿易収支は38億4,997万ドルの赤字だった。ADBは2026年の成長率予測を3.3%に下方修正した。

最終確認日: 2026-10-25

この発表の要点

企業・自治体への影響

半導体・電子機器を取り扱う製造業や、フィリピンとの貿易・投資を行う経営企画・輸出入部門に関係します。ADBの成長率下方修正は、同国での事業計画や需要見通しを検討する経営・経理部門にも関連します。本文から確認できる範囲では、日本向け輸出は28.1%減、日本からの輸入は21.2%増となっています。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 電機・電子
発表日 2026-10-23
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月23日

添付資料(309 KB)

フィリピン統計庁(PSA)が9月30日に発表した貿易収支統計(速報値)によると、2026年8月の輸出額は91億1,167万ドル(前年同月比27.8%増)となり、1991年の統計開始以降の過去最高額を更新した。一方、輸入額は129億6,163万ドル(16.6%増)で、伸び率は2026年2月以来の低水準となった(添付資料表1参照)。貿易収支は38億4,997万ドル(3.5%減)の赤字だったが、赤字額は2025年5月以来最も小さかった(添付資料図参照)。

輸出の大幅な増加は、電子製品の顕著な伸びが寄与している。主要品目別にみると、電子製品の輸出が前年同月比59.9%増の62億387万ドルに達し、輸出総額の7割弱を占めた。このうち、半導体が73.5%増の52億4,426万ドルと、電子製品輸出の8割超を占めた。その他の品目では、電子機器・部品(37.4%増、1億1,798万ドル)や金(15.0%増、3億2,127万ドル)が増加した一方、ココナツ油(42.4%減、1億2,876万ドル)や化学品(31.8%減、9,187万ドル)は減少した(添付資料表2参照)。輸出相手国・地域別では、米国向けが最大で23.8%(94.6%増)、次いで香港17.3%(30.5%増)、中国11.5%(22.9%増)、日本7.7%(28.1%減)の順となった(添付資料表3参照)。

一方、輸入についても、輸入総額の約3分の1を占める電子製品が45億588万ドルで、前年同月比61.4%増となり、主要品目の中で最も高い伸び率を記録した。半導体が電子製品の約8割を占めた。続いて鉱物性燃料、潤滑油など(38.6%増、18億5,303万ドル)、穀物およびその加工品(26.6%増、4億6,244万ドル)などの品目が増加した一方、鉄鋼(27.1%減、3億664万ドル)、その他食品・生きた動物(24.2%減、4億458万ドル)は減少した(添付資料表4参照)。輸入相手国・地域別の構成比では、中国が22.7%(11.1%減)、韓国が21.1%(3.1倍)、日本が7.3%(21.2%増)と続いており、韓国の増加幅が大きい(添付資料表5参照)。

チャイナバンクリサーチのエコノミストは、貿易赤字の縮小は好材料であるものの、フィリピンの輸出競争力が改善したと直ちにみなすべきではないと指摘した。貿易収支の改善は電子機器分野の急成長に大きく依存しており、半導体産業が組立・検査・パッケージング工程にとどまらず、高付加価値分野へ進出することが、世界的な需要拡大を国内経済の成長につなげる上で重要だと述べた(10月1日付「インクワイアラー」紙)。

なお、アジア開発銀行(ADB)は9月23日、2026年のフィリピンの実質GDP成長率を3.3%と予測し、7月の3.8%から下方修正した。中東危機による上半期の投資低迷や輸入燃料価格・肥料価格の上昇が成長率の下押し要因になったとしている。

(神田桃佳、アギラー・パールホープ)

(フィリピン)

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8月の輸出額は過去最高を更新、半導体需要が牽引

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/d4b6a1b63ce1301d.html

時系列

主な数値

統計開始年 1991年
輸出額 91億1,167万ドル
輸出額の前年同月比増加率 27.8%
輸入額 129億6,163万ドル
輸入額の増加率 16.6%
貿易赤字額 38億4,997万ドル
貿易赤字の減少率 3.5%
電子製品輸出額 62億387万ドル
電子製品輸出の増加率 59.9%
半導体輸出額 52億4,426万ドル
半導体輸出の増加率 73.5%
電子機器・部品輸出の増加率 37.4%
電子機器・部品輸出額 1億1,798万ドル
金輸出の増加率 15.0%
金輸出額 3億2,127万ドル
ココナツ油輸出の減少率 42.4%
ココナツ油輸出額 1億2,876万ドル
化学品輸出の減少率 31.8%
化学品輸出額 9,187万ドル
米国向け輸出の構成比 23.8%
米国向け輸出の増加率 94.6%
香港向け輸出の構成比 17.3%
香港向け輸出の増加率 30.5%
中国向け輸出の構成比 11.5%
中国向け輸出の増加率 22.9%
日本向け輸出の構成比 7.7%
日本向け輸出の減少率 28.1%
輸入電子製品額 45億588万ドル
輸入電子製品の増加率 61.4%
鉱物性燃料、潤滑油などの輸入増加率 38.6%
鉱物性燃料、潤滑油などの輸入額 18億5,303万ドル
穀物およびその加工品の輸入増加率 26.6%
穀物およびその加工品の輸入額 4億6,244万ドル
鉄鋼の輸入減少率 27.1%
鉄鋼の輸入額 3億664万ドル
その他食品・生きた動物の輸入減少率 24.2%
その他食品・生きた動物の輸入額 4億458万ドル
中国からの輸入の構成比 22.7%
中国からの輸入の減少率 11.1%
韓国からの輸入の構成比 21.1%
韓国からの輸入の増加倍率 3.1倍
日本からの輸入の構成比 7.3%
日本からの輸入の増加率 21.2%
2026年実質GDP成長率予測(ADB、9月23日発表) 3.3%
2026年実質GDP成長率予測(7月時点) 3.8%

この事例から確認すべきポイント

本件は、フィリピンの輸出統計の速報値に関するジェトロの報告で、対象は同国の貿易動向です。輸出額の過去最高更新と半導体を中心とした電子製品の伸びが確認できる一方、同記事のエコノミストは、貿易赤字の縮小について輸出競争力の改善と直ちにみなすべきではないと指摘しています。日本企業にとっては、フィリピンの電子機器・半導体分野の需要動向や、日本向け輸出の減少、対中国・韓国との輸入構成の変化などを把握する材料になります。一方、取得した本文では、添付資料の詳細(表1〜表5、図の具体的数値を含む)を確認できませんでした。品目別や相手国別の詳細は公式出典をご確認ください。また、ADBの成長率下方修正は中東危機や燃料・肥料価格の上昇を要因としており、今後の見通しは不確実性を含むものとして扱うことが適切です。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-10-23 / 最終確認: 2026-10-25

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-25

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