経済・産業トレンド

コデルコの大型案件停止、チリ鉱業で操業リスクへの対応相次ぐ、豪雨による操業への影響も

チリ国営銅公社コデルコは8月4日、世界最大の地下銅鉱山エル・テニエンテの大型拡張案件「アンデス・ノルテ」を安全上の理由で一時停止すると発表した。地下深部の地震活動に関する新たな懸念が原因で、約19億ドルの投資と年間約10.5万トンの銅生産が見込まれる同プロジェクトの停止は、約3,000人の労働者や請負企業に影響する見通し。一方、7月後半の豪雨・豪雪によりチリ中部・北部で複数の主要鉱山が操業停止し、1,000人超の鉱山労働者が孤立、損失額は最大2.35億ドルに上ると試算されている。これらの事象は、鉱業における安全管理とインフラの重要性を示している。

最終確認日: 2026-08-08

この発表の要点

企業・自治体への影響

鉱業関連企業は、大規模プロジェクトにおける地質学的リスク評価と安全対策の強化、および気候変動による自然災害への事業継続計画(BCP)の見直しが求められる。特に、サプライチェーンにチリ鉱業が関わる製造業や商社は、供給リスクの評価と代替調達先の検討が必要となる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 エネルギー・環境
発表日 2026-08-07
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月07日

チリの鉱業セクターで7月後半以降、操業リスクへの対応が相次いでいる。チリ国営銅公社コデルコ(CODELCO)は8月4日、世界最大の地下銅鉱山エル・テニエンテで進める大型拡張案件「アンデス・ノルテ」の開発・建設活動を安全上の理由から一時停止すると発表した。

コデルコによると、アンデス・ノルテ計画の停止は、地下深部の地震活動に関する新たな懸念が示されたことを受けた予防措置だ。エル・テニエンテ鉱山では従来から地下採掘に伴う地震活動が確認されていたが、今回の新たな懸念を踏まえ、追加調査や監視体制の強化、必要な管理措置の特定・実施が完了するまで開発工事を停止する。

アンデス・ノルテは、エル・テニエンテ鉱山の寿命延長を担う大型プロジェクトで、投資額は約19億ドルに上る。本格稼働時には年間約10万5,000トンの銅生産が見込まれ、これは2025年のコデルコの銅生産量の約7%に相当する。埋蔵量の枯渇が進む既存鉱区に代わり、より地下深部の鉱体を開発する計画であり、同社の将来的な生産維持に向けた重要案件の1つだ。今回の停止によって直ちに既存生産への影響は生じないものの、将来的な生産能力の維持・拡大やプロジェクトの進捗に影響が及ぶ可能性がある。約3,000人の労働者や、プロジェクトに参画する請負企業にも影響が及ぶ見通しだ。

一方、7月中旬から下旬にかけて、チリ中部・北部を豪雨と豪雪が襲い、鉱山インフラや輸送網に大きな影響を及ぼした。鉱業労働者団体CTMINによると、この一連の気象被害により1,000人超の鉱山労働者が孤立したほか、複数の主要鉱山が操業を停止し、損失額は最大で2億3,500万ドルに上るとの試算を示した。さらに、アタカマ州やコキンボ州を中心とする小規模鉱山では、道路損壊や通信障害により600人以上の生産者が操業停止を余儀なくされた。8月5日時点で、両州で383カ所の鉱山が何らかの被害を受け、約9万トンの鉱物の生産に影響が及ぶとの見通しが示されている。

コデルコの案件停止と一連の気象被害は、それぞれ地下深部の開発に伴う安全管理と、鉱山操業を支える道路・送電網などインフラの重要性を示す事例となった。

(高橋英行)

(チリ)

ビジネス短信 38b481792488ee6f

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コデルコの大型案件停止、チリ鉱業で操業リスクへの対応相次ぐ、豪雨による操業への影響も

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/38b481792488ee6f.html

時系列

主な数値

アンデス・ノルテ計画の投資額 19億ドル
アンデス・ノルテ計画の年間銅生産見込み 105000トン
アンデス・ノルテ計画のコデルコ銅生産量に占める割合(2025年見込み) 7%
アンデス・ノルテ計画停止による影響労働者数 3000人
豪雨・豪雪による孤立鉱山労働者数 1000人超
豪雨・豪雪による損失額試算 235000000ドル
豪雨・豪雪による操業停止を余儀なくされた小規模生産者数 600人以上
豪雨・豪雪による被害を受けた鉱山数(8月5日時点) 383カ所
豪雨・豪雪による鉱物生産への影響(8月5日時点) 90000トン

この事例から確認すべきポイント

チリ鉱業セクターで相次ぐ操業リスクへの対応は、大規模プロジェクトにおける予期せぬ地質学的リスクと、気候変動に伴う自然災害が事業継続に与える影響の深刻さを示している。コデルコの事例は、地下深部開発における安全管理の重要性と、新たな懸念発生時の迅速な調査・対応の必要性を浮き彫りにする。一方、豪雨・豪雪による広範な被害は、鉱山インフラの脆弱性と、サプライチェーン全体への影響を最小限に抑えるための強靭化が喫緊の課題であることを示唆する。企業は、事業継続計画(BCP)において、地質リスク評価、気象災害対策、インフラ強靭化、労働者安全確保を包括的に考慮し、予期せぬ事態発生時の迅速な意思決定と情報開示、関係者との連携体制を強化する必要がある。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-07 / 最終確認: 2026-08-08

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

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編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-08

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