企業プレスリリース

医薬品等行政評価・監視委員会 5周年シンポジウム 議事録

医薬品等行政評価・監視委員会が設立5周年を記念し、令和7年11月13日に開催したシンポジウムの議事録が公開されました。委員会は2020年9月に設立され、薬害被害再発防止のため医薬品行政を中立・公正な立場から監視評価することを目的としています。シンポジウムでは、委員会の歩みや薬害の歴史、今後の課題について、パネリストや有識者を交えて議論されました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

医薬品・医療機器関連企業や研究機関、医療機関、そして医薬品を扱う小売業は、医薬品の安全性確保と行政監視の動向を注視する必要があります。特に、製品開発、製造、販売、広報部門は、薬害の歴史的経緯と現在の監視体制の意義を理解し、消費者保護の観点から自社の取り組みを見直すきっかけとなるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 広報

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 厚生労働省
業界 医薬品・医療機器
分類 企業プレスリリース
地域 東京都

発表された内容

令和7年11月13日(木) 17:00~19:00

場所

厚生労働省専用第21会議室(WEB会議併用)

出席者

パネリスト、有識者

パネリスト
磯部 哲 (慶應義塾大学大学院法務研究科 教授)
戸部 依子 (日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 会員)
花井 十伍 (全国薬害被害者団体連絡協議会 代表世話人(大阪HIV訴訟原告団))
渡邉 裕司 (浜松医科大学 学長)
藤原 康弘 (独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 理事長)
有識者
水口 真寿美 (薬害オンブズパースン会議 事務局長)
勝村 久司 (全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人)
中村 元気 (東奥義塾中学校・高等学校 養護教諭)

行政関係出席者

厚生労働省
大臣官房厚生科学課

佐々木 昌弘 (危機管理・医務技術総括審議官)
荒木 裕人 (厚生科学課長)
池上 貴啓 (医薬品等行政評価・監視委員会室長補佐)

議題

1.委員会5年の歩みを振り返って
2.有識者からのコメント
3.パネルディスカッション、質疑応答

議事録

〇開会挨拶

厚生労働省 厚生科学課
定刻になりましたので、医薬品等行政評価監視委員会5周年シンポジウムを開催いたしたいと思います。パネリスト・有識者の皆様方におかれましては、ご多忙の折、ご出席賜わり本当にありがとうございます。
医薬品等行政評価・監視委員会は、薬害被害再発の防止のために医薬品行政を中立、そして公正な立場から監視評価することを目的といたしまして、2020年9月に設立され、今年で設立5周年を迎えました。
本シンポジウムにつきましては、医薬品等行政監視委員会のこれまでの活動状況の振り返りをさせていただきます。それとともに活動を報告する目的で今回開催させていただいたところでございます。
それでは本日のご登壇者を紹介させていただきます。まず評価委員会の委員としまして、磯部委員長、戸部委員、花井委員、渡邉委員の四名にお越しいただいております。また、PMDAの藤原理事長にもご参加いただいております。加えて、薬事行政に関する有識者といたしまして、薬害オンブズパースン会議 事務局長の水口真寿美様、全国薬害被害者団体連絡協議会 副代表世話人の勝村久司様、東奥義塾中学校・高等学校 養護教諭の中村元気様にもご同席いただいております。
最初に事務局より注意事項についてご説明させていただきます。傍聴に関してはライブ配信を行っておりますので、できるだけゆっくりはっきりご発言いただくようお願いいたします。また、シンポジウムの後半にオンライン傍聴の参加者の皆様から登壇者への質問をお受けする時間を設けております。質問にあたりましては、ZoomのQ&A機能からご質問内容を投稿いただけます。
それでは以降の進行につきましては、磯部委員長にお願いいたします。

〇委員会5年の歩みを振り返って

【パネリスト】慶應義塾大学大学院法務研究科 教授 磯部 哲
医薬品等行政評価・監視委員会の委員長を仰せつかっております慶応義塾大学の磯部と申します。本日、5周年シンポジウムということでやっているのですけれども、どういう経緯でこの委員会ができ、それが果たして期待通りの役割をしているのか、期待はずれなのか、むしろもっとどんなことに取り組むべきなのか、取りこぼしていることはないのかとか、そもそもどんな風に見られているのか、そういったことについて、自分たちの存在を知ってほしいと思うと同時に、どんな風に見られているかを知りたいということがありまして、このような企画をした次第です。ご参加いただいたパネリストの先生方、有識者の方々、ありがとうございます。みっちり勉強しようというのではなくて、果たしてどんな問題がありそうなのか、まだまだどういうことを今後は取り組んでいかなきゃいけないのかといったことを一つ二つ気づきが得られればありがたいなというふうに思っております。
【パネリスト】全国薬害被害者団体連絡協議会 代表世話人 花井十伍
この医薬品等行政評価監視委員会という組織なのですが、これは非常に極めて特殊な組織です。医薬品の規制当局は、法律に基づいて法規範の下で仕事をしているという組織で、基本的には不正とかそういうことはないということが前提ですし、もし何かの不正があれば、それは不正だということで、社会問題化するわけですが、医薬品の場合はその歴史において色々なことがありまして、それによって結果的にこのようなものが作られています。振り返りますと、医薬品というものは皆さん、自分の病気を治したりするというところで使うものであって、医薬品の登場によって人の健康というものは非常に良くなるということを経験しているわけです。特に戦後から申しますと、かつては伝染病と言われた感染症領域において、ですね。例えばあのペニシリンであるとか、あと戦後すぐ結核に関しては、ストレプトマイシンが40年代後半ぐらいに導入されています。こういう抗生物質は本当にその感染症に対してドラスティックな大きな成果をあげたわけです。いわゆるハンセンもそうですし、こういった抗生物質系というものがどんどん日本に入ってきて、できれば国産化しようというのが流れとして戦後にあったわけですね。ところが、あの1956年にペニシリンショックというのがございまして、薬品が良いことばかりじゃないという、これは大変な社会的な衝撃がありまして、医薬品でこんなことが起こるのかということになったわけです。そして、その後に1960年代にサリドマイドというものが起こります。 これは我が国だけではなくて、世界中に衝撃を与えたわけです。
医薬品行政というのは基本的には規制行政なので、あんまり強い規制というのは避けると、最低限規制しようという、そういう抑制的なものがあったと思うのですけれども、この事件をもって世界中の当局が医薬品の安全性、有効性は国が確認しなければならないということを考えるようになったんですね。今では当然の考え方ですが、これはまさにサリドマイドにより世界でスタートしたということで、この1967年、世界の法改正というのは、まさに薬事元年というふうに今でも言われています。
その後ですね、日本でこれを薬害と呼ぶようになりまして、サリドマイド被害や薬害エイズとかですね、薬害という言葉で、一連の医薬品の被害というものが問題化していくようになったんですね。
一般の市民の方にとってみれば、何か特殊なことが起こっているという形が薬害ということではあるのですけれども、今や例えば、いわゆる一般薬品のオーバードーズ、そういった問題もございますし、それからワクチンのように本当にたくさんの人が使う場合はですね、それは何らかの重篤な被害というものが起こるリスクは、数を使えば使うほど高くなるということになるので、そういったときに、一体医薬品っていうのは、本当に自分のためになるのかどうかっていうことを考える契機っていうのが、今出てきているのではないかと思います。
この監視組織はですね、主に薬害の被害者が、やはりこの行政の仕事が足らないのではないかという疑惑ですね、当時薬務局と言いましたけれども、薬務っていうのはもちろん監視という面もあるんですけれども、産業振興的な部分も担っていたので、それを同時にやるから癒着が起こるんじゃないか、そういう疑惑を持ったりしてですね、それを監視する人たちを監視しなきゃいけないんじゃないかというコンセプトが、PMDA法をつくるときに、強く被害者たちが主張したわけです。こうした主張に対してPMDAを作る契機っていうのは、アメリカやヨーロッパに比べてその監視体制や承認体制があまりにも日本は脆弱だったことから、日本の医薬品に対する安全対策、もしくは承認体制を強化しようというコンセプトだったわけだから、 まずそれを強化してないのに監視する方を作るというのは、 まさに屋上屋を架すことになるのではないかと当時の厚生大臣が申しまして、大臣の言うことも一理あるということで、私たちはその場ではこの監視委員会ということを、強く言いましたけれども、そこでは諦めたと、PMDAの設立を優先したということになるわけですね。
その後、薬害肝炎というのが起こって、その検証の段階でやっぱりこういうのを作るのが必要だというところでできたということなので、ある種薬害被害者たちの悲願という部分はあるものの、やはりあのこういった組織は市民による評価監視という少し強い言葉になっていますけれども、市民の健康に関係のあるプロダクト、商品、こういう商品について、逆にPMDAがちゃんと適切にやっているかということを市民の目線で評価するというコンセプトは、やっぱり良いコンセプトだと思います。消費者庁というコンセプトがあるわけですけれども、皆さんにとってみれば、消費者庁の特殊領域版としての医薬品版というふうな感覚でも外れてないかなというふうに思います。
五年ということなのですが、今度は私たちも市民に監視をされてですね、もっと頑張れとかですね、監視っていう言い方すると、監視する人を監視して、それをまた市民が監視するみたいな話ですけれども、やっぱり、民主主義というのは監視というよりもお互い透明性を高めていろんな意見を言える場を作っていくということがとても大切ですので、この委員会に関して言えば、そういった市民の声ということも十分取り入れていきたいというところなので、今医薬品に対する特にワクチンや市販薬に対する意識が高まっているところです。PMDAや私たちの委員会に皆さんが関心を持っていただけたらというふうに祈念

出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74255.html

時系列

主な数値

委員会設立からの期間 5年
シンポジウム開催時間 2時間
委員会設立年 2020年

この事例から確認すべきポイント

医薬品等行政評価・監視委員会の5周年シンポジウム議事録は、日本の医薬品行政における監視体制の重要性と歴史的背景を再確認する機会を提供します。特に、過去の薬害事件(ペニシリンショック、サリドマイド、薬害エイズ、薬害肝炎など)が、現在の監視委員会の設立に繋がった経緯が詳細に語られています。これは、医薬品の安全性確保が単なる規制ではなく、市民の健康と信頼を守るための不可欠な要素であることを示唆しています。また、委員会が「市民の目線で評価する」というコンセプトを持つことは、透明性の向上と民主的な監視の重要性を強調しています。今後の医薬品行政においては、ワクチンや市販薬に対する市民の意識の高まりに対応し、より開かれた議論の場を提供することが求められるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-02

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