モンテビデオでチリ・ウルグアイ首脳会談、組織犯罪対策で連携強化へ
この発表の要点
- チリとウルグアイ両首脳は組織犯罪対策での連携強化に合意した。
- 両国は貿易・投資の拡大、サービス輸出協力、ウルグアイのCPTPP加入への支持を通じて経済関係を深化させる方針を確認した。
- 外交官養成と電子署名証明書の相互承認に関する2つの協定が締結された。
企業・自治体への影響
本発表は、南米地域における治安協力と経済連携の強化を示すものであり、特に貿易・投資に関わる企業にとっては、チリとウルグアイ間のビジネス機会の拡大や、CPTPPを通じたアジア太平洋市場へのアクセス向上に影響を与える可能性があります。国際的な組織犯罪対策の強化は、サプライチェーンの安全性や国境を越えた事業活動の安定性にも影響を及ぼすため、国際事業を展開する企業は動向を注視する必要があります。
対応すべきこと
- 南米地域での事業展開を検討している場合、チリとウルグアイ間の貿易・投資政策の動向を継続的に確認する。
- ウルグアイのCPTPP加入が実現した場合の、自社事業への影響を評価する。
- 国際的な組織犯罪対策の強化が、サプライチェーンや物流に与える潜在的影響を分析する。
対象部門: 経営者 法務 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-07-06 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月06日
チリのホセ・アントニオ・カスト大統領は7月1~2日にかけて、パラグアイへの公式訪問(2026年7月3日記事参照)に続き、ウルグアイを公式訪問した。
カスト大統領は1日、首都モンテビデオの大統領公邸でジャマンドゥ・オルシ大統領と会談した。両首脳は共同記者発表で、治安、経済、地域統合など幅広い分野での協議結果を説明した。オルシ大統領は、チリとウルグアイには政治的立場の異なる政権下でも維持されてきた長年の友好関係の伝統があると述べ、両国関係の重要性を強調した。
今回の会談では治安協力が重要な議題の1つとなった。共同記者発表でカスト大統領は、「組織犯罪を前にして中立という選択肢はない」と述べ、国際的な組織犯罪への対応に当たり、各国が共通ルールの下で連携を強化する必要性を強調した。これに対しオルシ大統領は、チリが主導する「サンティアゴ地域コミットメント」(注)を含む治安分野での提案を評価した上で、今後数カ月以内に治安やインフラ分野で新たな合意に至る可能性に言及した。
経済分野では、両首脳は貿易・投資の拡大に加え、サービス輸出分野での協力強化について協議した。共同宣言では、両国経済の補完性を生かし、貿易の多角化や相互投資の拡大、新市場の開拓を進める方針を確認した。また、環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)へのウルグアイの加入が実現すれば、両国の経済関係強化やアジア太平洋市場との連結性向上につながるとの認識を共有した。
両国はこのほか、外交官養成に関する協定と、電子署名証明書の相互承認に係る協定の2文書を締結した。
首脳会談に続き、カスト大統領は2日、ウルグアイ・マーケティング経営者協会(ADM)主催の朝食講演会に出席した。カスト大統領は、両国間の投資関係のさらなる拡大に期待を示し、ウルグアイ企業に対しチリへの投資を呼びかけた。また、安全な国境管理や移民管理、国際的な組織犯罪対策に向けた地域協力の必要性をあらためて訴えるとともに、自由貿易の推進やウルグアイのCPTPP加入への支持を表明した。
(注)組織犯罪、麻薬取引、人身売買、武器密輸、マネーロンダリングなどの越境犯罪に対し、各国が協力して対処する枠組みで、アルゼンチン、ペルー、ボリビア、エクアドル、パラグアイが既に参加している。
(高橋英行)
(チリ、ウルグアイ)
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モンテビデオでチリ・ウルグアイ首脳会談、組織犯罪対策で連携強化へ
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/9cc9b192de91f7ef.html
時系列
- 2026-07-01 チリのホセ・アントニオ・カスト大統領がウルグアイを公式訪問し、ジャマンドゥ・オルシ大統領と会談。
- 2026-07-02 カスト大統領がウルグアイ・マーケティング経営者協会(ADM)主催の朝食講演会に出席。
主な数値
| 締結された協定数 | 2件 |
|---|---|
| サンティアゴ地域コミットメント参加国数 | 5カ国 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、チリとウルグアイ両国が組織犯罪対策、経済連携強化、地域統合といった多岐にわたる分野で協力を深める意向を示したものです。特に、国際的な組織犯罪への共通ルールに基づく連携強化の必要性が強調されており、チリが主導する「サンティアゴ地域コミットメント」への評価が示されたことは、地域安全保障における協力体制の重要性を浮き彫りにしています。経済面では、貿易・投資の拡大に加え、ウルグアイのCPTPP加入への支持表明は、両国間の経済関係強化とアジア太平洋市場との連結性向上への期待を示唆しています。企業は、これらの動きが南米地域のビジネス環境や貿易政策に与える影響を注視し、新たな市場機会やリスクを評価する必要があるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-06
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