パキスタンのIT輸出額が過去最高に、カワジャIT・通信相もIT化の推進を強調
最終確認日: 2026-08-07
この発表の要点
- パキスタンのIT輸出額は2025/2026年度に過去最高の46億ドルを記録し、政府は2028/2029年度までに100億ドルへの拡大を目標としている。
- 豊富な若年IT人材が強みである一方、ITインフラの未整備やAI・ブロックチェーンなどの先端分野での高度スキル人材不足が課題となっている。
- パキスタン政府はデジタル経済への移行を後押しするため、先端分野の人材育成や産学連携によるスキル向上施策を推進している。
企業・自治体への影響
日本企業、特にIT・ソフトウェア開発、オフショア開発、海外事業展開を検討する企業にとって、パキスタンはIT人材確保やビジネス連携の有望なパートナー市場となり得ます。国際ビジネス部門や経営戦略部門は、この市場の動向を注視し、潜在的な機会を評価する必要があります。
対応すべきこと
- パキスタン市場におけるIT人材確保やオフショア開発の可能性について情報収集を行う。
- 関連部門(経営企画、海外事業、人事など)へ本発表の内容を共有し、潜在的なビジネス機会を検討する。
- パキスタン政府のIT振興策や人材育成プログラムの詳細を公式出典で確認する。
- 現地のスタートアップや教育機関との連携可能性を調査する。
対象部門: 経営者 広報 人事 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジェトロ |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア |
| 発表日 | 2026-08-06 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年08月06日
パキスタンのIT産業は近年、著しい成長を遂げている。IT・ITeS(IT関連サービス)輸出額は2024/2025年度(2024年7月~2025年6月)に約38億ドルを記録し、前年度比18.3%増加した。さらに、2025/2026年度には過去最高の46億ドルへ拡大し、前年度比20.6%増を達成した。現在、IT輸出は総輸出額の約15%を占める主要な外貨獲得源であり、現地報道によれば、政府は2028/2029年度までに100億ドルへの拡大を目標としている。
このような中、同国のシャザ・ファティマ・カワジャIT・通信相は7月28日、国際的なモバイル通信業界団体であるGSMA(注)との共同イベント「デジタル・ネーション・パキスタン」において、同国がデジタル経済への移行を急速に進めていると強調した。GSMAが発表した「デジタル・パキスタン 2030」報告書によると、通信インフラ整備、インターネット普及、デジタルガバナンスが着実に進展している。同相は、IT産業が国家経済の中核的な役割を果たしているとしつつ、政府の第一の目標は全国に最高かつ最先端のデジタルインフラを提供することだと言及した。
こうした成長を支える最大の資産が人的資本だ。人口約2億5,000万を擁する同国は若年層比率が高く、高等教育委員会(HEC)によると年間約7万5,000人のIT関連卒業生が輩出され、豊富な若年IT人材が競争力の1つとなっている。一方、拡大し続けるIT市場に対して、ITインフラの未整備や、人工知能(AI)、ブロックチェーン、ハイエンドBPOサービスなどの最先端分野で高度な実務スキルを備えた人材が不足しているとの指摘もある。
パキスタン政府はデジタル経済への移行を人材面から後押し
政府や関係機関、IT業界はこうした課題を認識しており、ITサービスの高付加価値化に向けて、AIやフィンテックをはじめとする先端分野の人材育成や、産学連携によるスキル向上施策を推進している。商業都市カラチが位置するシンド州政府もその一環として、「シンド州知事IT教育イニシアティブ」を実施しており、授業料無料の教育機会を提供することで、若手ソフトウエア技術者やデータサイエンティスト、AI人材の育成を後押ししている。
パキスタンのIT産業は、人材供給力、急速に拡大するデジタル市場、政府の積極的な振興政策を背景に、中長期的に高い成長可能性を有する。日本企業にとってもIT人材確保、オフショア開発、スタートアップ連携などの観点から有望なパートナー市場となり得る。
(注)GSMA(Global System for Mobile Communications Association)は、世界の主要な通信事業者やテクノロジー企業など1,000社以上が参加する、国際的なモバイル通信業界団体。モバイル通信やデジタル技術の普及促進、政策提言、標準化、調査研究などを通じて世界のデジタル化を支援している。
(糸長真知)
(パキスタン)
ビジネス短信 77f23616d6f498d4
関連情報
dummy
もっと見る
ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース
パキスタンのIT輸出額が過去最高に、カワジャIT・通信相もIT化の推進を強調
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/77f23616d6f498d4.html
時系列
- 2024-07-01 2024/2025年度開始、IT・ITeS輸出額約38億ドルを記録
- 2025-07-01 2025/2026年度開始、IT・ITeS輸出額が過去最高の46億ドルへ拡大
- 2026-07-28 カワジャIT・通信相が「デジタル・ネーション・パキスタン」でデジタル経済への移行を強調
- 2026-08-06 本発表が公開
- 2028-07-01 政府が2028/2029年度までにIT輸出額100億ドル目標とする期間の開始
主な数値
| IT・ITeS輸出額 (2024/2025年度) | 38億ドル |
|---|---|
| 前年度比増加率 (2024/2025年度) | 18.3% |
| IT・ITeS輸出額 (2025/2026年度) | 46億ドル |
| 前年度比増加率 (2025/2026年度) | 20.6% |
| IT輸出の総輸出額に占める割合 | 15% |
| 政府目標IT輸出額 (2028/2029年度まで) | 100億ドル |
| 人口 | 250000000人 |
| 年間IT関連卒業生数 | 75000人 |
この事例から確認すべきポイント
パキスタンのIT産業は、過去最高の輸出額を記録し、政府が積極的な振興策を打ち出すことで、中長期的に高い成長可能性を秘めていることが本発表から読み取れます。豊富な若年層と年間約7万5,000人のIT関連卒業生という人的資本が最大の強みである一方、ITインフラの未整備やAI、ブロックチェーンなどの最先端分野における高度な実務スキルを持つ人材の不足が課題として認識されています。政府はこれらの課題に対し、人材育成や産学連携を強化することで、ITサービスの高付加価値化とデジタル経済への移行を加速させる方針です。日本企業にとっては、IT人材確保、オフショア開発、スタートアップ連携といった観点から、新たなビジネス機会を探る上で注目すべき市場であり、今後の動向を継続的に監視することが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-06 / 最終確認: 2026-08-07
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-08-07
関連事例
- コスタリカ、デジタル貿易協定DEPAに正式加入
- 情報通信審議会 電気通信事業政策部会 接続政策委員会(第85回)の開催について
- EUのサイバーレジリエンス法に基づく報告義務が9月11日から適用開始
- 北京市、デジタル経済の5カ年規画を発表、2030年までにGRPシェア5割超え目指す
- 第43回MAJECA・JAMECA合同会議が開催、半導体やサプライチェーン強靱化での連携強化を議論
自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?
無料でプレスリリースを掲載する