アルジェリア国有鉄道、最大124両の機関車調達で国際入札を実施
この発表の要点
- アルジェリア国有鉄道(SNTF)が最大124両の電気式ディーゼル機関車を調達する国際入札を実施している。
- 本入札は、2035年までの鉄道近代化計画(約4,530億円規模)の一環であり、鉄道網の電化・複線化・輸送力強化が目的。
- 入札参加には、過去10年間の類似機関車納入実績(2件以上)と、直近5年間のうち業績上位3年分の監査済み財務書類の提出が求められる。
企業・自治体への影響
鉄道車両メーカーや関連部品サプライヤーは、アルジェリアの鉄道市場への参入機会として、本入札を検討すべきです。特に、過去の実績や財務健全性が重視されるため、国際的な競争力を持つ企業が有利となるでしょう。また、アルジェリア政府の鉄道網拡張計画は、長期的なビジネスチャンスを示唆しており、関連するインフラ建設やメンテナンスサービスを提供する企業にも影響があります。
対応すべきこと
- 公式出典(JETROのビジネス短信)を確認し、入札の詳細情報や応募要件を把握する。
- 自社の製品・サービスがアルジェリア国有鉄道の調達要件に合致するか評価する。
- 入札参加を検討する場合、提出期限(7月20日正午)までに必要な実績証明や財務書類を準備する。
- アルジェリアの鉄道インフラ整備計画全体を把握し、中長期的な事業機会を検討する。
対象部門: 経営者 広報 経理 法務 総務
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(JETRO) |
|---|---|
| 業界 | 鉄道・運輸 |
| 発表日 | 2026-06-24 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月24日
アルジェリア国有鉄道(SNTF)は、標準軌(1,435ミリ)鉄道網向けに、既存の機関車305両の3分の1以上に当たる最大124両の電気式ディーゼル機関車を調達する国際入札の実施について、「アルジェリ・エコ」(6月10付)などの現地複数メディアが伝えた。基本契約は85両で、高出力貨物用60両、入れ替え用25両が対象。スペアパーツおよび保守用工具や設備の供給も含まれる。さらに、旅客輸送向け高出力機関車39両の追加オプションが設定されている。
募集対象は機関車メーカーに制限され、過去10年間に類似機関車を納入した鉄道事業者による実績証明(2件以上)や、直近5年間のうち業績上位3年分の監査済み財務書類の提出が求められる。提出期限は現地時間7月20日正午とされている。
本調達は、SNTFが2024年11月に公表した、2035年までの3,780億アルジェリア・ディナール(約4,530億円、AD、1AD=約1.19円)の鉄道近代化計画投資の一環で、路線の電化や複線化などのインフラ整備と輸送力強化を目的とする。
現在、運営中の国内鉄道網は約4,200キロメートルでアフリカ第2位の規模となっているが、政府は2030年までに同網を1万キロメートルへ倍増させる予定。2025年12月、アフリカ開発銀行(AfDB)は、2028年に開通予定の首都アルジェと南部タマンラセット間を結ぶ鉄道路線の第1期整備に対し、7億4,700万ユーロの融資を承認した。また、2026年2月に約950キロメートルの西部鉱山鉄道(ガラ・ジェブリット~ティンドフ~ベシャール線)が開通したほか、約420キロメートルの東部のリン鉱石輸送鉄道(アンナバ~テベッサ線)建設が進行している。
SNTFはリン鉱石輸送鉄道の輸送力強化に向け、2026年4月、鉄道車両製造国営公社フェロビアル(Ferrovial)と、800両の専用貨車供給に関する契約を締結している。アルジェリアはトラムおよび動力分散式列車の国内製造に向け、2011年、フランスの鉄道車両大手アルストム(Alstom)、フェロビアル、アルジェ地下鉄公社と合弁会社シタル(Cital)を設立。2016年からSNTFも出資している。2025年6月にベルギー機械エンジニアリング大手のジョンコックリルはシタルとアルジェリア初の機関車国内製造に関する覚書に署名しているが、進捗や生産開始の有無は、その後公表されていない。アルジェリアにおいては、自動車などの産業分野で国内生産、調達要件の厳格化が進んでいる(2026年4月14日記事参照)。
(ピエリック・グルニエ)
(アルジェリア、ベルギー、フランス)
ビジネス短信 9fb0c46e2a8cbee6
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アルジェリア国有鉄道、最大124両の機関車調達で国際入札を実施
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/9fb0c46e2a8cbee6.html
時系列
- 2011 フランスのアルストム、フェロビアル、アルジェ地下鉄公社と合弁会社シタルを設立
- 2016 SNTFがシタルに出資
- 2024-11 SNTFが2035年までの鉄道近代化計画投資を公表
- 2025-06 ベルギーのジョンコックリルがシタルとアルジェリア初の機関車国内製造に関する覚書に署名
- 2025-12 アフリカ開発銀行がアルジェとタマンラセット間を結ぶ鉄道路線の第1期整備に対し、7億4,700万ユーロの融資を承認
- 2026-02 約950キロメートルの西部鉱山鉄道(ガラ・ジェブリット~ティンドフ~ベシャール線)が開通
- 2026-04 SNTFが鉄道車両製造国営公社フェロビアルと800両の専用貨車供給に関する契約を締結
- 2026-06-10 現地複数メディアがアルジェリア国有鉄道による国際入札の実施を報道
- 2026-06-24 日本貿易振興機構(JETRO)が本記事を発表
- 2026-07-20 国際入札の提出期限(現地時間正午)
主な数値
| 調達対象機関車数(最大) | 124両 |
|---|---|
| 基本契約機関車数 | 85両 |
| 追加オプション機関車数 | 39両 |
| SNTF既存機関車数 | 305両 |
| 鉄道近代化計画投資総額 | 3780億アルジェリア・ディナール |
| 鉄道近代化計画投資総額(日本円換算) | 4530億円 |
| アフリカ開発銀行融資額 | 747百万ユーロ |
| 国内鉄道網運営距離 | 4200キロメートル |
| 国内鉄道網目標距離(2030年まで) | 10000キロメートル |
| 西部鉱山鉄道開通距離 | 950キロメートル |
| 東部リン鉱石輸送鉄道建設距離 | 420キロメートル |
| 専用貨車供給契約数 | 800両 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、アルジェリア国有鉄道(SNTF)が大規模な鉄道近代化計画を推進しており、その一環として国際的な機関車調達を進めていることを示しています。この動きは、同国の鉄道網を2030年までに大幅に拡張し、輸送能力を強化するという国家戦略と連動しています。入札参加企業には、過去10年間の類似機関車納入実績や、直近5年間の財務健全性が厳しく求められており、国際的な鉄道車両メーカーにとっては、アルジェリア市場への参入または拡大の大きな機会となります。また、国内製造への意欲も示されており、将来的な現地生産の可能性も視野に入れる必要があります。アフリカ開発銀行からの融資承認や、複数の新規路線の開通・建設進行など、アルジェリアの鉄道インフラ投資が活発化している状況がうかがえ、関連産業への波及効果も期待されます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-24
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