台湾、IMD世界競争力ランキングで過去最高の4位に躍進
この発表の要点
- 台湾はIMD世界競争力ランキング2026で過去最高の4位に躍進し、人口2,000万以上の経済体では6年連続で1位を維持した。
- 民主的ガバナンス、産業エコシステム、技術革新力、企業の柔軟性が高い評価に寄与したと国家発展委員会が説明している。
- 国際投資の低下、家賃上昇、ジェンダー格差の改善遅れ、環境面(CO2排出量、再生可能エネルギー比率)の課題が指摘されている。
企業・自治体への影響
日本企業が台湾への投資や事業展開を検討する際、台湾の強固な技術革新力や産業エコシステム、安定した制度的枠組みを評価する一方で、国際投資の動向や環境規制の強化、社会課題への対応が求められる可能性があります。特に、半導体やAI関連技術を持つ企業にとっては、台湾の産業基盤が魅力となるでしょう。
対応すべきこと
- 台湾市場への参入や拡大を検討している企業は、IMDランキングの詳細レポートを確認し、自社の事業との関連性を評価する。
- 台湾での事業展開において、技術革新や産業エコシステムへの連携機会を積極的に模索する。
- 環境規制や社会課題(ジェンダー格差など)に関する台湾の動向を注視し、事業戦略に反映させる。
- 国際投資の動向を継続的にモニタリングし、投資環境の変化に対応できるよう準備する。
対象部門: 経営者 広報 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 日本貿易振興機構(ジェトロ) |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-24 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年06月24日
スイスの国際経営開発研究所(IMD)が6月18日に発表した「世界競争力ランキング2026」において、台湾は70の対象国・地域中、前年の世界6位から4位に躍進した。台湾の国家発展委員会(NDC)によると、1997年の評価対象入り以降で過去最高となり、人口2,000万以上の経済体では6年連続で世界1位を維持した。
IMDは、競争力について、コストや規模、イノベーションだけではなく、「制度の信頼性、適応力、強靭(きょうじん)性」に依存する傾向が強まっていると指摘した。また、世界の分断が進むほど予測可能なルールの価値は高まり、一貫して「法の支配」を維持する経済体が上位に位置していると説明した。
NDCは、民主的ガバナンス、産業エコシステム、技術革新力、企業の柔軟性が寄与したと説明した。IMDの評価は4分野から構成され、主な動向は次のとおり。
〇経済状況(前年から5ランク上昇の5位)
「域内経済」は4位から2位、「国際貿易」は30位から13位、「雇用」は37位から18位に上昇した。「輸出成長率」および「1人当たり実質GDP成長率」はともに世界2位、「総固定資本形成の実質成長率」は6位となった。人工知能(AI)、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)、半導体など新興技術の需要拡大を背景に、輸出と投資がともに伸びた。また、「経済の強靭性」は4位、「経常収支の対GDP比」は2位となった。
〇行政の効率性(2ランク上昇の6位)
「財政状況(7位)」「租税政策(8位)」「制度的枠組み(9位)」はいずれも上位10位以内を維持した。「自由選挙による政権選出」が世界1位となったほか、資本市場での資金調達のしやすさやコストに関する指標も上位3位以内に入った。
〇ビジネスの効率性(4位、前年と同順位)
「経営管理」は2位、「生産性と効率」が4位で、金融および態度・価値観の分野も上位10位以内だった。「起業家精神」「経営者への社会的信頼」「商機・リスクへの迅速な対応」「グローバル化への前向きな姿勢」はいずれも世界1位となった。
〇インフラ(10位、前年と同順位)
「科学インフラ」は4位、「教育」は8位、「技術インフラ」は10位だった。「医療と環境」は25位から18位に上昇した。研究開発支出の対GDP比、研究人材、ハイテク製品の輸出比率などは上位3位以内に入った。教育および生活面では、若年層の高等教育修了率、医療インフラの充足度なども上位に入り、人的資本の高さが示された。
一方で、「国際投資」は23位に低下した。また、家賃上昇やジェンダー格差改善の遅れに加え、GDP当たりの二酸化炭素(CO2)排出量の高さや再生可能エネルギー比率の低さなど、環境面の課題も指摘された。
(藤本海香子)
(台湾)
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台湾、IMD世界競争力ランキングで過去最高の4位に躍進
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/43a8fbff660ba0d9.html
時系列
- 1997 台湾がIMD世界競争力ランキングの評価対象入り
- 2026-06-18 スイスの国際経営開発研究所(IMD)が「世界競争力ランキング2026」を発表
主な数値
| 台湾のIMD世界競争力ランキング順位 | 4位 |
|---|---|
| 評価対象国・地域数 | 70カ国・地域 |
| 人口2,000万以上の経済体における順位 | 1位 |
| 人口2,000万以上の経済体における1位維持期間 | 6年 |
| 経済状況分野順位 | 5位 |
| 行政の効率性分野順位 | 6位 |
| ビジネスの効率性分野順位 | 4位 |
| インフラ分野順位 | 10位 |
この事例から確認すべきポイント
IMD世界競争力ランキングにおける台湾の躍進は、現代の競争力が「制度の信頼性、適応力、強靭性」および「法の支配」に強く依存するというIMDの指摘を裏付けるものです。台湾の国家発展委員会(NDC)は、民主的ガバナンス、強固な産業エコシステム、高い技術革新力、そして企業の柔軟性がこの高評価に寄与したと分析しています。特に、AI、HPC、半導体といった新興技術分野での需要拡大が輸出と投資を牽引し、経済状況の改善に繋がっています。また、自由選挙による政権選出や資本市場での資金調達のしやすさ、起業家精神の高さなども評価されています。一方で、国際投資の低下、家賃上昇、ジェンダー格差の改善遅れ、GDP当たりのCO2排出量の高さや再生可能エネルギー比率の低さといった環境面の課題も指摘されており、今後の政策や企業活動においてこれらの改善が求められるでしょう。日本企業が台湾市場への進出や連携を検討する際には、これらの強みと課題の両面を深く理解し、事業戦略に反映させることが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-24
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