委託事業者による職員間で業務上使用するチャットデータの消失について
この発表の要点
- 厚生労働省のLANシステム運用委託事業者によるチャットデータの一部消失が発生。
- 消失データには行政文書が含まれるが、個人情報漏洩の可能性はなし。
- 委託事業者の誤設定が原因とされ、厚生労働省は再発防止を要請。
企業・自治体への影響
政府機関や、ITシステム運用を外部委託している民間企業全般に影響があります。特に、情報システム部門、総務部門、法務部門は、委託契約におけるデータ保全義務、システム更改時のリスク管理、行政文書の定義と管理体制について再確認が必要です。
対応すべきこと
- 自社のITシステム運用における委託契約内容とSLA(サービス品質保証)を再確認する。
- システム更改や設定変更時の作業手順、承認プロセス、バックアップ体制を見直す。
- 行政文書に該当するデータの定義と、その保存・管理に関する社内規定を再確認する。
- 委託事業者との連携体制および緊急時の対応フローを強化し、定期的な監査を実施する。
対応優先度: 中 委託事業者による行政文書を含むデータ消失は、情報管理とベンダーリスク管理の重要性を示し、類似事案の発生防止に向けた体制見直しが求められるため。
対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 厚生労働省 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-06-12 |
| 分類 | 企業プレスリリース |
発表された内容
令和8年6月12日(金)
照会先
政策統括官付情報システム管理室
室長:
山口 浩司
室長補佐:
大棚 俊和
情報システム専門官:
伊藤 俊之
(代表電話) 03(5253)1111(内線7454)
(直通電話) 03(3595)2809
報道関係者各位
委託事業者による職員間で業務上使用するチャットデータの消失について
今般、厚生労働省職員が各種行政事務の遂行を目的とした、グループウェア等を提供するためのシステム(厚生労働省LANシステム)の運用を委託している事業者(株式会社東芝)が業務データの一部を消失させた事案が発生しました。消失したデータには、行政文書が含まれるものであることから、その概要等をお知らせします。
厚生労働省としては、今回の事態を重く受け止め、当該事業者に対して再発防止の履行を求めてまいります。
1.概要
令和8年4月25日、厚生労働省LANシステム内において、令和5年1月4日から令和7年10月29日までの間に作成されたTeamsチャット(職員間での会話)データ、共有ファイル、個人ファイルが委託事業者の誤作業により削除されました。これを受け、厚生労働省では、削除されたデータの復元を指示しましたが、削除されたデータのうち、行政文書に該当するものが含まれるチャットデータの一部が復元困難(データ消失)であることが判明しました。
チャットツールは、基本的には定型的・日常的な業務連絡などに活用されているものであり、その性質上、業務の遂行に影響を及ぼす可能性は限定的であると考えられます。なお、データは完全に消去されているため、個人情報を含む情報の漏洩の可能性はありません。
2.原因
委託事業者からは、現在進めている厚生労働省LANシステムの更改の一連の作業の中で、当該事業者が誤った設定をしたことが原因であるとの報告を受けております。
3.再発防止策
厚生労働省では、今般の事案に対し、委託事業者へ原因究明の上、再発防止の履行を求めてまいります。
※なお、委託事業者(株式会社東芝)においても別紙の通りプレスリリースを実施しています。
別紙_プレスリリース(株式会社東芝)[PDF形式:304KB]
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出典: 厚生労働省 新着情報
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/202606121400_00001.html
時系列
- 2023-01-04 厚生労働省LANシステム内でTeamsチャットデータ等の作成開始期間の始点
- 2025-10-29 厚生労働省LANシステム内でTeamsチャットデータ等の作成終了期間の終点
- 2026-04-25 厚生労働省LANシステム内においてTeamsチャットデータ等が委託事業者の誤作業により削除
- 2026-06-12 厚生労働省が委託事業者によるチャットデータ消失について公表
主な数値
| データ作成期間 | 2023-01-04から2025-10-29期間 |
|---|---|
| データ削除日 | 2026-04-25日付 |
| 委託事業者 | 株式会社東芝企業名 |
この事例から確認すべきポイント
本事例は、政府機関におけるITシステム運用委託におけるデータ管理の重要性を浮き彫りにします。特に、システム更改作業中に委託事業者の誤設定により行政文書を含むデータが消失した点は、ベンダー管理の徹底と、作業手順におけるリスクアセスメント、バックアップ体制の強化が不可欠であることを示唆しています。チャットデータは日常的な業務連絡に用いられることが多いとはいえ、行政文書に該当する情報が含まれる可能性があり、その保存・管理に関する明確なガイドラインと、万一のデータ消失時の復旧計画の策定が求められます。また、個人情報漏洩の可能性がないことを明確に伝えることで、不必要な懸念を払拭する広報対応も参考になります。企業は、自社のITシステム運用委託契約において、データ保全に関するSLAや緊急時対応、責任範囲を再確認し、定期的な監査を実施することが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-12
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