社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第2回) 議事録
この発表の要点
- 社会福祉施設職員等退職手当共済制度は、職員の安心感や定着、採用に有効と認識されている。
- 制度の必要性は90%以上の法人で感じられているが、掛金負担が高いと感じる法人も50%に上る。
- 採用面接時や求人広告を通じて、退職金制度の加入状況を職員に説明する法人が多い。
企業・自治体への影響
社会福祉・介護業界の事業者は、職員の定着と人材確保において退職金制度が重要な役割を果たすことを再認識すべきです。特に、経理部門や人事部門は、制度の掛金負担と効果のバランスを評価し、自法人の福利厚生制度を見直すきっかけとなる可能性があります。
対応すべきこと
- 自法人の退職金制度の現状と、職員への周知方法を確認する。
- 職員の定着・採用における退職金制度のメリットを再評価し、広報戦略に活かす。
- 退職金制度の掛金負担について、他の代替制度や独自制度と比較検討する。
- 本検討会の今後の議論を注視し、制度変更の動向を把握する。
対応優先度: 中 社会福祉施設職員の退職手当共済制度の現状と課題に関する検討会であり、今後の制度変更につながる可能性があるため、関連業界の企業は動向を注視する必要がある。
対象部門: 経営者 総務 人事 経理 広報
対応期限:公募締切まで
基本データ
| 企業・団体 | 厚生労働省 |
|---|---|
| 業界 | 社会福祉・介護 |
| 発表日 | 2026-05-29 |
| 分類 | 補助金・支援制度 |
発表された内容
令和8年5月29日(金)15:00~17:00
場所
TKP新橋カンファレンスセンター ホール14E
出席者
構成員(五十音順)
伊奈川構成員
榎本構成員
瀬戸構成員
高橋構成員
玉木構成員
永井構成員
則武構成員
藤森構成員
松原構成員(座長)
山田構成員
吉田構成員
議題
1 社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング
2 その他
議事
○山田福祉基盤課長補佐 ただいまから第2回「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」を開催いたします。
構成員の皆様におかれましては、お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。本日は対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての実施とさせていただきます。
本日は、構成員の皆様は全員出席となっています。
榎本構成員、藤森構成員がオンラインでの御参加となります。
なお、玉木構成員は若干遅れての出席、伊奈川構成員におかれましては終了の少し前に御退席される予定となっておりますので、あらかじめお知らせいたします。
あわせて、本日の議事の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」に関連しまして、参考人として1名の方に御出席いただいておりますので御紹介いたします。三井住友信託銀行上席理事・年金研究センターセンター長でいらっしゃる小西陽様でございます。
○小西参考人 小西でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○山田福祉基盤課長補佐 事務局及びオブザーバーの出席につきましては、配付させていただいています座席表をもって紹介させていただきます。
冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。
(頭撮り終了)
○山田福祉基盤課長補佐 続きまして、お手元の資料と会議の運営方法の確認をさせていただきます。
資料の読み上げは割愛させていただきますが、本日の資料は資料1から4となっておりまして、参考資料は1から3を配付させていただいております。会場にお越しの構成員におかれましては、机上に用意してございます。オンラインにて御出席の構成員におかれましては、電子媒体でお送りしております資料を御覧いただければと思います。
次に、発言方法等について御案内いたします。
オンラインで御参加の構成員の皆様には、画面の下にマイクのアイコンが出ていると思います。会議の進行中は基本的にマイクをミュートにしていただき、御発言をされる際にはZoomツールバーのリアクションから「手を挙げる」をクリックいただきまして、座長の指名を受けてからマイクのミュートを解除して御発言ください。御発言が終わりました後には、Zoomツールバーのリアクションから「手を下ろす」をクリックいただきまして、併せて再度マイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。
それでは、これからの議事進行につきましては松原座長にお願いしたいと存じます。
○松原座長 皆様、御多忙の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
それでは、早速議事に入らせていただきます。
議題1「社会福祉施設職員等退職手当共済制度に関するヒアリング」について、事務局より資料の説明をお願いいたします。
○小野福祉基盤課長 福祉基盤課長、小野でございます。
資料1「関係者ヒアリングについて」の資料を御覧ください。
2ページです。
本制度の検討に当たりまして、その実施状況や課題、制度を取り巻く動向を幅広く把握するため、第2回、第3回の検討会では構成員及び有識者の皆様からヒアリングを行います。
事業者団体の構成員の皆様からは、本制度の実施状況、第1回で提示した検討の視点について、学識経験者である構成員の先生からは、長期保険である公的年金の仕組みについて御説明をいただきます。
加えて、参考人の方から、民間部門における退職手当の動向・実態、人材確保・定着が重要となる時代における退職手当の意義について御説明をいただきます。
まず第2回、今回ですが、事業者団体の構成員の皆様のうち、瀬戸構成員、高橋構成員、山田構成員から御説明をいただきます。続いて、近年退職給付制度に関する著作を公刊されるなど、民間企業の退職手当、公的年金、企業年金の動向や退職給付制度の意義について精通されております三井住友信託銀行上席理事・年金研究センター長の小西参考人から御説明をいただきます。
続いて、ヒアリングの実施方法でございますが、構成員3名の方からそれぞれ15分程度、参考人の小西様からは20分程度御説明をいただいた後、4名の発表者の皆様に対しまして一括して質疑応答という形で進めさせていただきます。
また、進行管理上、大変恐縮ですが、御説明いただく皆様の持ち時間終了1分前のタイミングで事務局からベルを鳴らしますので、御承知おきいただければと思います。
最後に、本日の参考資料ですが、前回いただいた各構成員の御意見をまとめたものを参考資料1、前回お示しした事務局の資料を参考資料2、3としてお手元に配付させていただいております。
私からは以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
○松原座長 ありがとうございました。
それでは、ヒアリングを始めさせていただきます。
最初に瀬戸構成員からお願いいたします。
○瀬戸構成員 瀬戸でございます。
私、公益社団法人全国老人福祉施設協議会でございます。
資料を見ながら御説明させていただきます。
今回、会員に少しアンケートを取らせていただきました。従来の当会の調査で、退職金制度があるかどうかは把握していたのですが、その中身の制度というのは把握していなかったもので、今回緊急で調査をさせていただきまして、2ページに調査概要がございますが、n数が128ということであまりないのですけれども、傾向として分かるかなということでございます。
3ページがまず退職手当共済制度の加入状況について聞いています。
①が加入要件を満たす職員が全員加入しているが50.8%、②で平成17年度以前から在籍している職員のみが継続ということが35.9%、合わせて87%が退職手当共済制度に加入していることが分かりました。
次のページ、4ページに参りまして、その前のページの②③④の加入していない方がいるという63法人に対して、退職手当共済以外に何に入っているのかということを聞いたところ、一番多かったのは58.7%が都道府県社協や都道府県の共済会が行う民間を対象とした退職金制度に入っているのが一番多かったということです。それから、独自制度をやっているところが22%、中小企業退職金共済制度等についても入っていますので、複数回答ですので100%以上になっていますが、幾つかの制度を利用していることも分かりました。
5ページに参りますと、同じ63法人に対して、なぜ退職手当共済に入っていないのかと聞いたところ、85.7%が掛金が負担だということになっています。これが一番多かったです。
6ページに参りまして、加入しているという111法人に対して効果・メリットを聞いたところ、これも複数回答ですが、退職金があることで職員の安心感につながるが87.4%。職員の定着や長期勤続への動機づけとなるが62.2%、職員の採用や人材確保に有効であるが45.9%、この辺が高い数字になっております。
次は7ページでございますが、同じ111法人に対して、加入状況を職員にどう説明しているのかということですが、一番多かったのは、採用面接時において伝えているというのが50.5%、その次が、求人広告等に掲載している、あるいはしたことがあるというところが34.2%、それから、職員との面談時に伝えているところが32%、これらが高い数字となっております。
続きまして、8ページでございますが、採用時等でのアピールの方法とか工夫していることを幾つか聞いています。自由回答にしていただいていますので幾つか読み上げますが、まず長期加入によるメリットを説明しているということで、(1)の③当法人では、職員が安心して長く働き続けられる職場づくりを重視しており、「退職共済加入」を明記したり、長く働くほど給付が増えるため、長く働きたい方に安心感を持ってもらえるよう、定着支援の取組として説明している。
(2)は退職金シミュレーション等を活用しているということで、①のところで、採用面接時に、給与関係を説明するときに退職金のシミュレーションを活用して定年時の退職金を説明している。
(3)だと、本人に負担がないことを説明している。
(4)でその他の意見として、①退職共済へ加入しているだけで効果がある、それから、WAMの退職共済に加入していることは採用面接において大変重要で、職員の安心感につながりますので必ず説明していますということで、このような形でアピールをしているということが分かりました。
続きまして、9ページですが、111法人に制度の必要性と掛金について聞きました。まず必要性に関しては、「とても感じている」あるいは「ある程度感じている」が合わせて90%以上ということで、必要性は非常に感じているということですが、一方で、掛金に関しては、「非常に高い」「高い」が50%、「適正額である」「安い」も50%ということで、ほぼ拮抗した感じを持っていることが分かりました。
10ページに参りまして、加入していない63法人のうち、退職制度に加入せず、引当金積立ても行っていない1法人を除いた62法人に対して、本制度と比較した掛金、退職金の支給額について聞いています。
まず、退職手当共済制度と比較した掛金の金額、ほかの制度との金額の比較ですけれども、「非常に高い」「高い」
出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73962.html
時系列
- 2026-05-29 社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会(第2回)が開催され、制度に関するヒアリングを実施。
主な数値
| 調査対象法人数 | 128法人 |
|---|---|
| 退職手当共済制度への全員加入率 | 50.8% |
| 退職手当共済制度への一部継続加入率(平成17年度以前在籍職員のみ) | 35.9% |
| 退職手当共済制度への合計加入率 | 87% |
| 退職手当共済制度に加入していない法人数 | 63法人 |
| 退職手当共済制度非加入法人の都道府県社協等共済会加入率 | 58.7% |
| 退職手当共済制度非加入法人の独自制度実施率 | 22% |
| 退職手当共済制度非加入理由(掛金負担) | 85.7% |
| 退職手当共済制度加入法人数 | 111法人 |
| 退職手当共済制度のメリット(職員の安心感) | 87.4% |
| 退職手当共済制度のメリット(職員の定着・長期勤続) | 62.2% |
| 退職手当共済制度のメリット(職員の採用・人材確保) | 45.9% |
| 退職手当共済制度の必要性を感じる法人割合 | 90%以上 |
| 退職手当共済制度の掛金が「非常に高い」「高い」と感じる法人割合 | 50% |
| 退職手当共済制度の掛金が「適正額」「安い」と感じる法人割合 | 50% |
この事例から確認すべきポイント
本議事録は、社会福祉施設職員等退職手当共済制度の現状と課題を多角的に検討する重要な会議の記録である。特に、事業者団体へのアンケート結果からは、制度の必要性が高く認識されている一方で、掛金の負担感が課題となっている実態が浮き彫りになった。職員の安心感や定着、採用への有効性がメリットとして挙げられており、退職金制度が人材確保・定着において重要な役割を担っていることが示唆される。広報実務においては、福利厚生としての退職金制度のメリットを明確に伝え、採用活動や職員への説明に活用することの重要性が再確認される。また、掛金負担の課題は、制度の持続可能性や利用促進に直結するため、今後の制度設計や広報戦略において、費用対効果や代替制度との比較検討が不可欠となる。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-22
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