経済・産業トレンド

中国吉林省の電投緑能、グリーンアンモニアを韓国に輸出

電投緑能は、吉林省大安市のグリーン水素製造・合成アンモニア一体化実証プロジェクトで生産したグリーンアンモニア3,750トンを韓国へ輸出したと発表しました。これは同プロジェクト初の、かつ単一ロットとしては世界最大規模の輸出案件とされています。同プロジェクトは2025年7月に試運転を開始し、総投資額は約63億元。電投緑能は、生産から国際輸送までの一連の工程を確認し、グリーン水素の全産業チェーンの商業化が可能であることを確認。今後、EU、日本、韓国などへの国際販売を加速する方針です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

本発表は、エネルギー産業、特に再生可能エネルギーおよび化学品製造に関わる企業に影響を与えます。グリーンアンモニアの国際的なサプライチェーンが構築されつつあることを示唆しており、燃料調達や化学品原料の安定供給を検討する企業は、国際市場の動向と中国企業の動向を注視する必要があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 国電投緑色能源
業界 エネルギー
発表日 2026-07-28
分類 経済・産業トレンド
地域 吉林省

発表された内容

2026年08月03日

中国の国家電力投資集団(注1)傘下の国電投緑色能源(以下、電投緑能)は7月28日、吉林省大安市の風力・太陽光発電によるグリーン水素製造・合成アンモニア一体化実証プロジェクトで生産したグリーンアンモニア3,750トンについて、FOB(連雲港)条件で国際海上輸送の船積みを完了し、韓国向けに出荷したと発表した。同社は、今回の輸出について、同プロジェクトで生産したグリーンアンモニアの初の大規模輸出案件で、単一ロットとしては世界最大規模としている。

同プロジェクトは、電投緑能の全額出資子会社が投資・建設した実証事業で、2025年7月26日に試運転を開始した。香橙会研究院によると、総投資額は約63億元(約1,512億円、1元=約24円)で、800メガワット(MW)の風力発電設備、200MWの太陽光発電設備、年産3万2,000トンのグリーン水素製造設備、年産18万トンのグリーンアンモニア合成設備を整備したという(「香橙会研究院」7月28日)。

なお、香橙会研究院は、韓国側の購入者について、韓国電力公社、斗山重工、ロッテ精密化学などで構成する企業連合としている。同企業連合は2026年1月に世界初の純アンモニア燃料による水素・アンモニア混焼発電実証プロジェクトを開始しており、グリーンアンモニアの安定した調達需要があるという。

また、2025年9月には、遠景科技集団(エンビジョングループ、注2)の内モンゴル自治区赤峰市のプロジェクトで生産したグリーンアンモニア1,500トンが韓国向けに輸出されており、今回の輸出により、中国の韓国向けグリーンアンモニア輸出量は累計5,000トン超になったとしている(「香橙会研究院」7月28日)。

今回輸出したグリーンアンモニアは全量が同プロジェクトで生産された。電投緑能は、生産、危険化学品としての港への搬入、通関・検査、遠洋輸送までの一連の工程を確認し、グリーン水素の全産業チェーンの商業化の実現が可能であることを確認したとしている。今後、同社はEU、日本、韓国などの顧客開拓を進め、グリーンアンモニアの国際販売を加速する方針を示した。

(注1)中国の大手発電事業者。火力、水力、原子力、風力、太陽光発電、水素エネルギーなどの事業を展開する。
(注2)中国の再生可能エネルギー関連企業。風力発電設備、エネルギー管理システム、蓄電池、水素・アンモニア関連事業などを手掛ける。

(李莉)

(中国)

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中国吉林省の電投緑能、グリーンアンモニアを韓国に輸出

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/23a8fd67a5996cdd.html

時系列

主な数値

グリーンアンモニア輸出量(今回) 3750トン
プロジェクト総投資額 63億元
プロジェクト総投資額(日本円換算) 1512億円
風力発電設備容量 800MW
太陽光発電設備容量 200MW
グリーン水素製造設備年産能力 32000トン
グリーンアンモニア合成設備年産能力 180000トン
中国の韓国向けグリーンアンモニア輸出量(累計) 5000トン超
遠景科技集団の韓国向け輸出量 1500トン

この事例から確認すべきポイント

本事例は、中国企業による大規模なグリーンアンモニア輸出が本格化していることを示しています。電投緑能は、風力・太陽光発電を基盤としたグリーン水素製造・合成アンモニア一体化実証プロジェクトを通じて、生産から国際輸送までの全産業チェーンの商業化可能性を確認しました。これは、再生可能エネルギー由来の燃料・化学品が国際市場で実用段階に入りつつあることを意味します。特に、韓国の企業連合が純アンモニア燃料による発電実証を進めていることから、グリーンアンモニアの国際的な需要が高まっていることがうかがえます。日本企業にとっても、将来的な燃料調達やサプライチェーン構築において、中国の動向は注視すべき重要な情報であり、新たなビジネス機会や競合環境の変化を予測する上で参考となるでしょう。国際的なグリーンエネルギー市場の動向を把握し、自社の事業戦略にどう組み込むかを検討する契機となります。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-03

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