経済・産業トレンド

在マレーシア米系製造業、対中調達を縮小し現地調達を拡大、米国関税措置に対応、AMCHAM報告書

AMCHAMは2026年10月2日に経済影響調査報告書を公表した。2026年3~5月の調査(88社回答)によると、中国から調達する製造業企業の43%が米国関税措置の発動後に中国への依存度を低下させ、依存度を高めた企業はなかった。製造業の34%が国内調達比率を引き上げ、87%が今後2年間の売上増加を見込み、94%が今後5年間に事業規模を維持または拡大する意向を示した。

最終確認日: 2026-10-25

この発表の要点

企業・自治体への影響

マレーシアで製造業を展開する企業、特に製造・調達・購買部門に関係する。米国関税措置を受けた調達先の見直しや原産地規則への対応が進んでいることは、サプライチェーンを持つ企業の調達戦略に関わる可能性がある。ただし本報告書は在マレーシア米系企業を中心とした調査であり、自社への直接的な影響は個別に判断が必要である。

対応すべきこと

対象部門: 経営者

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 米国マレーシア商工会議所(AMCHAM)
業界 製造
発表日 2026-10-02
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月23日

米国マレーシア商工会議所(AMCHAM)は10月2日、経済影響調査報告書(注1)を公表した。同調査によると、在マレーシア米系製造業では、米国の関税措置への対応として中国からの調達への依存を低下させる一方、マレーシア国内調達を拡大する動きがみられた。また、多くの企業がマレーシアでの投資継続や事業拡大の意向を示した。

調査は2年ごとに実施されている。今回は2026年3~5月に実施され、製造業44社、サービス業40社、農業・資源・エネルギー関連4社の計88社が回答した(注2)。中国から原材料・部品を調達している製造業21社のうち43%が、米国関税措置の発動後に中国への依存度を低下させた一方、依存度を高めた企業はなかった。また、製造業44社のうち34%がマレーシア国内での調達比率を引き上げ、36%が原産地規則への対応を目的に調達先や生産体制を見直した。

調査によると、製造業の取引先となる現地サプライヤー7,087社は、2024~2025年に総額193億2,000万リンギ(約7,460億円、1リンギ=約38.67円)の支払いを受けた。このうち、米国系製造業35社の取引先サプライヤー数が全体の91%、支払額が全体の96%を占めた。AMCHAMはこの結果を踏まえ、米国企業が現地サプライヤーの育成やサプライチェーン強化への貢献を示すものだとしている。

一方、関税措置の影響が広がる中でも、製造業の86%は2024~2025年に事業モデルに大きな変更はなかったと回答した。AMCHAMのシボーン・ダス最高経営責任者(CEO)は、「企業は調達先や価格設定、生産体制などを調整したものの、撤退ではなく適応を選択した」と述べた。

また、製造業の総事業コスト(用地、工場、設備、インフラなど)は428億6,000万リンギとなり、前回調査から約51%増加した。さらに、87%が今後2年間の売り上げ増加を見込み、94%が今後5年間にマレーシアでの事業規模を維持または拡大する意向を示した。AMCHAMは、貿易環境の変化にもかかわらず、米系企業がマレーシアを長期的な製造・投資拠点として位置付けているとの見方を示した。

(注1)原文タイトルは「Invested in Malaysia: The Economic Impact and Outlook of American Business 2024-2025」。
(注2)全体88社、うち米国系企業64社。製造業全体44社、うち米国系製造業35社。

(ニサ・モハマド)

(マレーシア、米国)

ビジネス短信 f3ccf2e8dcd3612e

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

在マレーシア米系製造業、対中調達を縮小し現地調達を拡大、米国関税措置に対応、AMCHAM報告書

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/f3ccf2e8dcd3612e.html

時系列

主な数値

調査実施頻度 2年ごと
回答企業数(計) 88社
回答企業数(製造業) 44社
回答企業数(サービス業) 40社
回答企業数(農業・資源・エネルギー関連) 4社
回答企業数(米国系企業) 64社
中国から調達する製造業企業数 21社
中国への依存度を低下させた企業の割合 43%
中国への依存度を高めた企業数 0社
マレーシア国内調達比率を引き上げた製造業企業の割合 34%
原産地規則への対応を目的に調達先等を見直した製造業企業の割合 36%
現地サプライヤー数 7,087社
現地サプライヤーへの支払総額 193億2,000万リンギ
支払総額(円換算) 7,460億円
為替換算レート 38.67円/リンギ
米国系製造業の取引先サプライヤー数 35社
米国系製造業の取引先サプライヤー数の全体比 91%
米国系製造業への支払額の全体比 96%
事業モデルに大きな変更がなかった製造業の割合 86%
製造業の総事業コスト 428億6,000万リンギ
総事業コストの前回調査比増加率 51%
今後2年間の売上増加を見込む企業の割合 87%
今後5年間の事業規模維持・拡大意向の割合 94%

この事例から確認すべきポイント

本報告書は、米国関税措置への対応として、在マレーシア米系製造業が中国からの調達依存を下げ、マレーシア国内調達や原産地規則への対応を進めていることを示している。一方で、製造業の86%は事業モデルに大きな変更はなかったと回答しており、AMCHAMは「撤退ではなく適応」という見方を示している。調査は2026年3~5月に実施され、回答数は製造業44社などの計88社であり、母数が限られる点は留意が必要である。現時点で取得できた本文からは、調査の設問内容や算定方法、サプライヤー数や支払額の詳細な内訳は確認できなかった。詳細は公式出典をご確認ください。広報・実務の観点では、取引先や調達構造の変化を自社の事業環境と照らし合わせ、関税措置や原産地規則に関する公式情報を継続して確認することが重要である。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-10-23 / 最終確認: 2026-10-25

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-25

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する