タイ歳入局、適格還付税額控除(QRTC)法案の基本方針に関するパブリックコメント開始
最終確認日: 2026-10-25
この発表の要点
- タイ歳入局がQRTC法案の基本方針についてパブリックコメントを開始し、意見募集は11月5日まで
- QRTCは認定企業に付与され、法人税等への充当や未使用残高の現金還付が認められる方向
- 対象企業、対象支出・活動、付与率・付与額は今後勅令で定められる予定で、現時点では未確定
企業・自治体への影響
タイに投資や拠点を持つ企業の税務部門(経理・税務)に影響が及ぶ可能性がある。大規模多国籍企業グループは、GloBEルールやQDMTTを含む国際的な最低課税の枠組みとの関係で、従来の投資優遇措置の前提が変わり得る点を検討する必要がある。詳細は勅令待ちのため、影響の大きさは現時点では判断できない。
対応すべきこと
- 公式出典(ジェトロ記事)で基本方針の内容と意見募集期限(11月5日)を確認し、関係部門へ共有する
- タイ拠点・投資案件が今後の勅令で想定される対象要件に該当し得るか、続報を継続的に確認する
- 不正利用に対する取り消し・返還命令・刑事罰の規定を踏まえ、優遇措置を利用する場合の申請管理体制を事前に確認する
- タイのグループ会社の税務ポジションについて、GloBE・QDMTT関連の状況を税務顧問と照合する
対象部門: 経理 法務 経営者
対応期限:公募締切まで(パブリックコメント締切 2026-11-05)
基本データ
| 企業・団体 | タイ歳入局 |
|---|---|
| 発表日 | 2026-10-23 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年10月23日
タイ歳入局は10月6日、適格還付税額控除(Qualified Refundable Tax Credit: QRTC)法案の基本方針についてパブリックコメントを開始した。背景には、グローバル・ミニマム課税(Global Minimum Tax: GMT)など、大規模多国籍企業グループ(MNEグループ)の課税に関する国際的な枠組みの変化がある(注)。従来タイ政府が施行してきた、税制面での投資優遇措置の効率性や有効性が低下する可能性があることから、新たな税制上の優遇措置の導入を目指す。意見募集は11月5日まで。
歳入局は、タイ投資委員会(BOI)と共同で、新たな優遇措置を導入するため、適切な手法や法的仕組みについて検討を重ねてきた(2025年12月3日記事参照)。今回、OECDが認める税制優遇措置の一形態であるQRTCとして法案の基本方針をまとめた。
意見募集に付されたQRTC法案の基本方針によると、QRTCは認定企業に付与され、企業はこれを法人税などの納税に充当できる。未使用残高については、現金での還付も認められる。還付申請は優遇措置の開始日から3年経過後に可能となり、電子QRTC証明書は承認日から4年間有効とされる。制度の運営は歳入局が担い、歳入局長官を委員長とする委員会が審査する。
一方、QRTCの対象企業、対象となる支出・活動、付与率や付与額など、企業にとって重要な事項は、今後勅令で定められる予定で、現時点では明らかになっていない。
また、虚偽申請や不正利用に対しては優遇措置の取り消しや返還命令、刑事罰が設けられる。
(注)OECDは、法人税の実効税率(Effective Tax Rate: ETR)が、15%を下回る場合には、親会社が所在する国または投資を受け入れている国において追加税が課されるとしている。QDMTT(Qualified Domestic Minimum Top-up Tax:国内ミニマム課税)を国内法で整備すれば、トップアップ(上乗せ)税分についても投資受け入れ国が先に徴収することが可能となる。タイ政府は、OECDの(1)Global Anti-Base Erosion(GloBE)ルール〔IIR(Income Inclusion Rule:所得合算ルール)およびUTPR(Undertaxed Profits Rule:軽課税所得ルール)〕、(2)QDMTTについて、2024年に緊急勅令で国内整備済み。
(野田芳美)
(タイ)
ビジネス短信 ac7e24fa6895933c
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タイ歳入局、適格還付税額控除(QRTC)法案の基本方針に関するパブリックコメント開始
ジェトロ公式SNSアカウント
出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/ac7e24fa6895933c.html
時系列
- 2026-10-06 タイ歳入局が適格還付税額控除(QRTC)法案の基本方針についてパブリックコメントを開始
- 2026-11-05 QRTC法案の基本方針に関する意見募集の期限
主な数値
| 意見募集締切 | 2026-11-05日付 |
|---|---|
| 還付申請可能時期(優遇措置開始日からの経過年数) | 3年 |
| 電子QRTC証明書の有効期間 | 4年 |
| OECD追加税の基準となる法人税実効税率(ETR) | 15% |
| QDMTT等の国内整備年(緊急勅令) | 2024年 |
この事例から確認すべきポイント
本件は税制優遇措置の制度設計段階の発表であり、現時点で確定しているのは基本方針の概要と意見募集の期限である。QRTCは認定企業に付与され、法人税等への充当や未使用残高の現金還付が認められる方向が示されている一方、対象企業、対象となる支出・活動、付与率や付与額といった企業にとって重要な事項は今後勅令で定められる予定で、取得した本文からは詳細を確認できなかった。そのため、自社の該当可能性や影響額を判断するには、後続の勅令や公式出典の続報を待つ必要がある。また、虚偽申請や不正利用に対しては優遇措置の取り消し、返還命令、刑事罰が設けられるとされており、制度利用を検討する場合は適正な申請とコンプライアンス体制の整備が前提となる。タイに拠点や投資を有する企業は、OECDのGloBEルールやQDMTTとの関係を含め、税務の前提が変わり得る点を社内で共有しておく意義がある。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-10-23 / 最終確認: 2026-10-25
執筆・確認主体
この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。
数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。
編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-25
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