経済・産業トレンド AJCEP改定は要望・議論段階(共同声明で協定の更新に向けた議論の進展を歓迎)

ASEAN日本人商工会議所連合会からAJCEP改定を要望、ASEAN事務総長との政策対話で

ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)は2026年9月18日、フィリピン・マニラでカオ・キムホンASEAN事務総長との第18回対話を開催し、日系企業の経済貢献を説明するとともに、サプライチェーン、グリーン・循環経済、デジタル経済・AI、包摂的成長の4本柱からなる政策要望書を提出した。第1の柱では日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)の改定などを求めた。対話結果は9月20日の第32回日ASEAN経済大臣会合でも報告され、協定の更新に向けた議論の進展を歓迎する声明が共同声明に盛り込まれた。

最終確認日: 2026-10-15

この発表の要点

企業・自治体への影響

貿易・通関、原産地管理、サプライチェーン管理を担う業種(製造、商社、物流など)に関係しうる。AJCEP改定が進めば、関税、原産地規則、税関手続きに影響する可能性がある。ただし本発表は要望と対話の報告であり、改定の具体的内容は取得した本文からは確認できませんでした。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)
業界 小売・EC
発表日 2026-10-14
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月14日

ASEAN日本人商工会議所連合会(FJCCIA)は9月18日、フィリピン・マニラで、カオ・キムホンASEAN事務総長との第18回対話を開催した。日ASEAN経済連携による現地への貢献を説明するとともに、政策上の要望書(英語本文(376KB)・日本語仮訳(1.5MB))を提出した。

日系企業の経済貢献をアピール
ASEAN10カ国の日本人商工会議所(総会員企業7,420社:2026年8月時点)を代表する団体として、FJCCIAからは下田茂議長(フィリピン日本商工会議所会頭)らが出席。経済産業省や東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)も参加した。ジェトロが対話を仲介・調整した。

下田議長は、会員企業向けアンケートに基づき、現地日系企業の48%がASEAN拠点の戦略的重要性をより強く認識していると答え、52%が現地での投資拡大を実施または検討していると報告した。また、81%が現地人材を役員や部門責任者に登用していることなどを紹介し、日系企業は単なる投資家ではなく、地域社会に根を下ろした「ASEAN市民」であると強調した。

その上で、下田議長から、日ASEANの経済連携を一層推進するための政策提言として、(1)サプライチェーン、(2)グリーン・循環経済、(3)デジタル経済・人工知能(AI)、(4)包摂的成長、の柱からなる要望書を提出した。

第1の柱では、日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)の改定のほか、模倣品・密輸品対策やアンチダンピング税などの不正・迂回貿易への対応を盛り込んだ。アンケートでは、日ASEAN間の関税引き下げや原産地規則・税関手続きの改善に加えて、経済安全保障(重要物資など)や環境(再生可能エネルギーの普及など)・デジタル(越境データ連携など)分野といった現代的な課題への対応を含めて、9割超の企業がAJCEP改定を通じたビジネス環境の改善を求めている。

第2の柱では、リサイクル材利用に関する基準の共通化やエネルギー貯蔵・輸送能力の強化、自動車分野でバイオ燃料や水素を含む「マルチパスウェイ」による脱炭素化を提案した。第3の柱では、11月に署名予定のASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)の完全な実施に向けた支援、AIにおいて企業の予見可能性を高めるガイドラインの早期導入を求めた。第4の柱では、高度人材や企業内転勤者向けのASEAN共通ビザの指針や、主要空港での自動化ゲートのビジネス渡航者への開放などを要望している。

FJCCIAからの説明に対して、カオ事務総長は、アンケートを引き合いに、日系企業の長期的なASEANへの関与を評価した。ASEANのバリューチェーンは、日本の経験や研修、能力構築などのインプットに支えられており、「メード・バイ・ジャパン」の貢献が大きいと述べた。また、要望書で示された各分野に対して、ASEANのルール形成などの取り組みを紹介するとともに、ルールの実施段階における継続的なフィードバックをFJCCIAに求めた。

本対話の結果は、同じくマニラで9月20日に開催された第32回日ASEAN経済大臣会合(AEM-METI)でも報告された。AEM-METIの共同声明によると、AJCEPについては、サプライチェーン強靭(きょうじん)化などの協定の更新に向けた、議論の進展を歓迎する声明が盛り込まれている。

カオ・キムホンASEAN事務総長ら対話出席者による集合写真(ジェトロ撮影)

(藪恭兵)

(ASEAN、マレーシア、インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、ミャンマー、ラオス)

ビジネス短信 3c1d6d6c6993f6ba

関連情報

dummy

もっと見る

ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース

ASEAN日本人商工会議所連合会からAJCEP改定を要望、ASEAN事務総長との政策対話で

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/3c1d6d6c6993f6ba.html

時系列

主な数値

対話回数 18回
総会員企業数 7420社
加盟対象国数 10カ国
ASEAN拠点の戦略的重要性を強く認識している現地日系企業の割合 48%
現地での投資拡大を実施または検討している割合 52%
現地人材を役員や部門責任者に登用している割合 81%
要望書の政策の柱の数 4本柱
日ASEAN経済大臣会合の回次 32回
ASEANデジタル経済枠組み協定(DEFA)の署名予定月 11月
要望書英語本文のファイルサイズ 376KB
要望書日本語仮訳のファイルサイズ 1.5MB

この事例から確認すべきポイント

本件は、ASEAN日本人商工会議所連合会が日系企業の経済貢献を示すアンケート結果を基に、ASEAN事務総長との対話で政策要望書を提出した事例です。要望の中心はAJCEP改定であり、関税引き下げ、原産地規則、税関手続きの改善に加え、模倣品・密輸品対策やアンチダンピング税などの不正・迂回貿易への対応が含まれています。アンケートでは9割超の企業がAJCEP改定を通じたビジネス環境の改善を求めたと報告されています。一方、本文で確認できたのは要望と対話の経過であり、改定の具体的内容や時期は取得した本文からは確認できませんでした。詳細は公式出典をご確認ください。実務上は、要望の段階であることを前提に、制度変更の動向を注視しつつ、原産地証明や通関手続きに関わる体制を点検することが考えられます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-10-14 / 最終確認: 2026-10-15

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-15

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する