経済・産業トレンド 罰金を科す(財務省発表)

米財務省、対外投資規制プログラムに基づき米国企業に初の罰金

米財務省は2026年10月7日、対外投資規制プログラム(OISP)に基づき、不動産開発・スタートアップ関連事業などを手掛ける米国企業アミディに20万ドルの罰金を科したと発表した。OISP施行(2025年1月)後初の執行措置。対象は、同社子会社の中国ファンドが2025年4月に中国AI開発企業の穹徹智能(Noematrix)へ行った9万2,478ドルの投資で、財務省への届け出を親会社が行わなかったことが理由とされる。財務省は定期的な監視活動の中で特定したと説明している。

最終確認日: 2026-10-10

この発表の要点

企業・自治体への影響

中国向けの投資・出資を行う投資部門や、中国に子会社・ファンドを持つ企業のグループ管理部門が影響を受けやすい。対象分野(半導体、量子情報技術、AI)に関わる事業を持つ企業では、子会社の取引も含めた届け出要否の確認が必要になる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 総務

対応期限:届け出期限(取引完了後30日以内)・施行規則制定予定(2027年3月まで)

基本データ

企業・団体 米国財務省
業界 建設・不動産・金融・保険
発表日 2026-10-07
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月09日

米国財務省は10月7日、対外投資規制プログラム(OISP)に基づいて、不動産開発やスタートアップ関連事業などを手掛ける米国企業アミディに罰金を科したと発表した。2025年1月にOISPが施行されてから初めての執行措置となる。

財務省はOISPに基づき、米国人(注1)による中国への投資を規制している。具体的には、半導体・マイクロエレクトロニクス、量子情報技術、人工知能(AI)の3分野に関わる中国(香港とマカオを含む)の事業体への特定の投資について、財務省への届け出を義務付け、国家安全保障に特に深刻な脅威をもたらす恐れがある場合には取引を禁止する(2024年10月30日記事参照)。

罰金の対象となった取引は、アミディの子会社である中国のファンドが2025年4月に中国のAI開発企業の穹徹智能(Noematrix)に9万2,478ドルを投資した取引だ。この取引が財務省への届け出対象だったにもかかわらず、親会社であるアミディが届け出を行わなかったことを理由に、財務省は同社に20万ドルの罰金を科した。OISPに基づき、米国人が届け出対象となる取引を行った場合、取引完了後30日以内に届け出を行わなければならない(2024年10月30日記事参照)。また、米国人の支配下にある外国の子会社などによる取引についても、それを米国人自身が行うと届け出対象となる場合には同様に届け出が必要とされている(注2)。

財務省は、アミディの子会社による取引が届け出対象であることを、「定期的かつ継続的なコンプライアンス・市場監視活動」を行う中で特定したと説明している。取引を特定した時期については明らかにしていない。スコット・ベッセント財務長官はプレスリリースの中で、今回の執行措置は「米国の技術的リーダーシップを維持し、ドナルド・トランプ大統領の『米国第一の投資政策』(2025年2月25日記事参照)を推進する」という財務省の決意を示すものだと強調した。

米国の対外投資規制を巡っては、OISPの内容を拡充する「2025年包括的対外投資国家安全保障法(COINS法)」が2025年12月に成立している(2025年12月24日記事参照)。財務省は、COINS法に基づく施行規則を2027年3月までに制定する予定だが、同規則の制定までは現行のOISPに基づく規則の順守が必要となる。

(注1)米国市民または合法的永住者、米国法または米国内の管轄区域の法律に基づき設立されたあらゆる事業体(当該事業体の外国支店を含む)ならびに米国在住者。
(注2)米国人は、子会社による届け出対象取引に関する記録を保持する義務や、米国人自身が行うと禁止対象取引となる取引を子会社が行うことを防止する義務なども負う。詳細は、財務省が公表しているOISPの執行に関するガイダンスを参照。米国の対外投資規制の全体像については、ジェトロ調査レポート「米国の対外投資規制の概要」を参照。

(甲斐野裕之)

(米国、中国)

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/25266e36a562e4bb.html

時系列

主な数値

罰金額 200000ドル
問題となった投資額 92478ドル
届け出期限 30日以内(取引完了後)
規制対象分野数 3分野
施行規則の制定予定期限 2027年3月年月まで
OISP施行後の初の執行措置 初件目

この事例から確認すべきポイント

本件は、米国人による中国向け特定投資について届け出義務を定めたOISPに基づく初の執行措置として公表された。罰金の理由は、子会社の取引が届け出対象であったにもかかわらず、親会社が届け出を行わなかったことである。原文によれば、米国人は届け出対象取引を取引完了後30日以内に届け出る必要があり、米国人の支配下にある外国子会社の取引も、米国人自身が行えば届け出対象となる場合には同様に届け出が必要とされる。また子会社取引の記録保持義務や、禁止対象取引を子会社が行うことを防ぐ義務も示されている。財務省は「定期的かつ継続的なコンプライアンス・市場監視活動」の中で取引を特定したと説明しているが、特定の時期は明らかにされていない。国外子会社を持つ企業は、子会社の投資活動を含めて届け出要否を点検する体制が必要と考えられる。なお、本文から確認できた範囲では、執行の詳細な経緯や判断基準は示されていない。詳細は公式出典をご確認ください。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-10-09 / 最終確認: 2026-10-10

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-10

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