経済・産業トレンド 委任法案として上院が最終承認(政令制定は法律発効後12カ月以内)

イタリア上院、原子力発電再導入に向けた政府への委任法案を最終承認

イタリア上院は9月23日、「持続可能な原子力エネルギーに関する政府への委任法案」を最終承認した。本法案は原子力発電所の新設を直ちに許可するものではなく、再導入に向けた目標と原則を定め、制度を整えることが狙いとされる。政府は発効から12カ月以内に原子力発電に関する政令を制定する権限を得る。下院通過は2026年6月と示されている。

最終確認日: 2026-10-08

この発表の要点

企業・自治体への影響

エネルギー・電力、建設・プラントエンジニアリング、重工業、研究開発に関係する企業に影響し得る。イタリアで事業または取引を持つ企業では、サプライチェーンや人材育成の動向が関係部門に波及する可能性がある。ただし、具体的な制度内容は政令で定まるため、現時点の取得本文では詳細を確認できず、詳細は公式出典をご確認ください。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報

対応期限:政令制定期限:本法律発効から12カ月以内

基本データ

企業・団体 イタリア上院
業界 エネルギー・環境
発表日 2026-10-07
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年10月07日

イタリア上院は9月23日、「持続可能な原子力エネルギーに関する政府への委任法案」を最終承認した。今回可決された法案は原子力発電所の新設を直ちに許可するものではなく、原子力発電の再導入に向けた目標と原則を定め、必要な法制度を整えることが狙いだ。政府は本法律の発効から12カ月以内に、原子力発電に関する政令を制定する権限を与えられる。

イタリアは、1986年のチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故を受け、翌1987年の国民投票を契機に原子力発電を停止した経緯がある。ジョルジャ・メローニ首相は同日、「約40年ぶりに、イタリアで再び原子力発電に向けた法的枠組みが整う。勇気ある、合理的な選択だ」と強調した。

対象となる主な内容は、新規施設の実証、立地選定、建設、運転から廃止までの一連のプロセスに加え、核燃料の製造・再処理、放射性廃棄物や使用済み核燃料の管理、核融合エネルギーの研究開発など。安全規制や監督体制も見直し、独立した原子力安全当局の設置も検討する。また、関連する産業サプライチェーンや原子力部門を支える技術者や研究者などの専門人材育成も進める。

導入を検討する原子炉については、技術的中立性を原則とし、モジュール型や先進技術を含む最良の原子力技術の活用を想定している。環境・エネルギー安全保障省が2024年に発表した「エネルギーと気候に関する国家統合計画(PNIEC)」では、2050年までに原子力の設備容量を8~16ギガワットとし、国内電力需要の11~22%を賄うシナリオも示されている。

産業界も今回の法案成立を歓迎している。イタリア産業連盟(Confindustria)は「国の未来にとって歴史的な転換点」と評価。国内では既に70社以上が原子力関連事業に携わっていることを挙げ、原子力計画の再始動により約11万7,000人の雇用創出と年間500億ユーロ超の経済効果を試算している。

ただ、ジルベルト・ピケット・フラティン環境・エネルギー安全保障相は、2033~2034年ごろの原発稼働開始を見込む一方、本法案が下院を通過した2026年6月に、新たな国民投票の可能性について「2028年か2029年に行われると想定している」との認識も示しており、今後政府方針の見直しを余儀なくされる余地も残されている。

(平川容子)

(イタリア)

ビジネス短信 46a461db34ba77a6

関連情報

dummy

もっと見る

欧州

ビジネス短信

イタリア上院、原子力発電再導入に向けた政府への委任法案を最終承認

ジェトロ公式SNSアカウント

出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/10/46a461db34ba77a6.html

時系列

主な数値

上院最終承認日 2026-09-23日
政令制定権限の期限 12カ月以内
原子力発電停止からの経過 約40年ぶり
チョルノービリ原発事故の年 1986年
2050年までの原子力設備容量(PNIEC想定) 8~16ギガワット
国内電力需要に占める原子力の想定割合(PNIEC想定) 11~22%
国内で原子力関連事業に携わる企業数 70社以上
試算される雇用創出数 117,000人
試算される年間経済効果 500億ユーロ超
原発稼働開始の見込み 2033~2034年ごろ
新たな国民投票の想定時期 2028~2029年

この事例から確認すべきポイント

本件は原発の新設を直ちに許可するものではなく、再導入に向けた目標と原則、政令制定の権限を定める委任法案の承認である。原文では、政府が法律発効から12カ月以内に政令を制定する権限を持つこと、技術的中立性を原則とすること、安全規制や監督体制を見直し独立した原子力安全当局の設置も検討することなどが示されている。一方、環境・エネルギー安全保障相は稼働開始を2033~2034年ごろと見込みつつ、新たな国民投票が2028年か2029年に行われる可能性を示しており、政府方針が見直される余地も残されている。実務上は、個別の施設計画や具体的な制度内容は政令で定まるため、現時点の取得本文では詳細を確認できず、詳細は公式出典をご確認ください。海外事業やエネルギー関連取引を持つ企業は、政令の内容と国民投票の動向を継続的に確認することが望ましい。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-10-07 / 最終確認: 2026-10-08

執筆・確認主体

この記事は、上記の公式出典を一次情報として PRaze編集部(株式会社スキルマーク)が構造化・要約したものです。 要約と分類の生成にはAIを使用しています。

数値・日付・組織名・金額は公式発表の原文から転記しており、 原文に記載のない事項を補って書くことはしていません。 内容の正確性は公式出典をご確認ください。

編集・公開: PRaze編集部(株式会社スキルマーク) / 出典確認日: 2026-10-08

関連事例

自社のプレスリリースをPRazeに掲載しませんか?

無料でプレスリリースを掲載する