経済・産業トレンド 制度見直し・推奨段階

英国、グローバルタレントビザの承認団体拡大、技能労働者ビザの一時的不足職種リストの更新案も公表

英国政府はグローバルタレントビザの承認団体に新たに企業100社超を指定し、製薬や自動車製造などの企業を加えた。また、移民助言委員会(MAC)が技能労働者ビザの一時的不足職種リスト(TSL)に28職種の追加を推奨し、内務省の受諾により2027年1月から2028年6月まで適用される予定である。

この発表の要点

企業・自治体への影響

英国に進出している、または進出を計画している企業の経営部門、人事部門において、高度人材や特定技能人材の採用戦略・ビザ申請計画に影響を与える可能性がある。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 人事 法務

対応期限:施行日まで

基本データ

企業・団体 英国政府(移民助言委員会を含む)
業界 人材・労務
発表日 2026-08-20
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年08月20日

英国政府は8月6日、グローバルタレントビザの承認団体として、新たに企業100社超を指定した。グローバルタレントビザは、科学・医学・エンジニアリング・人文科学・芸術・文化・デジタルテクノロジーの分野において、世界レベルの才能をもつ人材向けのビザで、政府が指定した機関・団体によって「才能がある」と承認されることがビザ発給の要件となっている。

指定機関はこれまで、大学、研究機関や団体などに限られていたが、製薬大手のアストラゼネカ、自動車製造大手のジャガー・ランドローバー、メカトロニクス開発企業のAVS、プラスチック部品メーカーのデンロイ・プラスチックスなどの企業を新たに加えた。政府は、優秀な人材の受け入れは、新たな産業や事業、雇用を創出するためのアイデア、スキル、投資をもたらし、英国の成長と機会を推進するとしている。グローバルタレントビザは、これまでに130カ国以上から1万2,500人超の人材に発給されている。

技能労働者ビザの「一時的不足職種リスト」に28職種追加を推奨
英国の移民助言委員会(MAC)は7月23日、技能労働者ビザの「一時的不足職種リスト(Temporary Shortage List:TSL)」に関する第2段階の報告書を公表。28の職種を18カ月間、TSLに含めるべきと推奨した。18カ月間のTSL適用期間が満了した際には、今回の措置についてより限定的な見直しを行い、3年後に本見直しを再度実施する予定だ。内務省にMACの推奨が受諾されれば、2027年1月から2028年6月まで適用される。28職種には、先端製造、クリーンエネルギー、デジタルテクノロジー、重要インフラの各業界に関わる職種が含まれる。

英国政府は2025年7月、低・中技能職への移民流入の増加に対応するため、技能労働者ビザの職務レベル要件を高卒(レベル3)から学卒(レベル6)へ引き上げた(2025年7月4日記事参照)。移民への依存度低減と英国の産業戦略に必要な人材の確保とのバランスを図るためTSLを導入し、産業戦略の鍵となる特定の中技能職(レベル3から5)についてビザ申請を認めている。2025年7月に公表された現行のTSLに含まれる職種は52種だが、MACは2025年10月に第1段階報告書(2025年10月15日記事参照)を公表し、英国の産業戦略や重要セクターの実現に不可欠な職業として82職種を第2段階の検討対象に選定していた。

(野崎麻由美)

(英国)

ビジネス短信 152294abb6781c53

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英国、グローバルタレントビザの承認団体拡大、技能労働者ビザの一時的不足職種リストの更新案も公表

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/152294abb6781c53.html

時系列

主な数値

新規指定企業数 100社超
グローバルタレントビザ発給実績(国数) 130カ国以上
グローバルタレントビザ発給実績(人数) 12500人超
TSL追加推奨職種数 28職種
TSL適用期間 18カ月間
現行TSL含まれる職種数 52種
第2段階検討対象選定職種数 82職種

この事例から確認すべきポイント

本発表は、英国における高度人材および特定技能人材の受け入れ方針に関する重要なアップデートである。グローバルタレントビザの承認団体拡大により、従来のアカデミア中心から産業界の主要企業への権限付与が進んでおり、企業主導での優秀な人材獲得の可能性が広がる。また、技能労働者ビザの「一時的不足職種リスト(TSL)」の更新案は、先端製造やクリーンエネルギー等の重要セクターにおける人材不足への対策として位置づけられており、英国に進出する、あるいは進出を検討する外資系企業の人事戦略や現地採用計画に直接影響を与える可能性がある。実務においては、今後の内務省の受諾動向および対象職種の詳細を注視する必要がある。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-20

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