経済・産業トレンド 施行

タイ政府、EVガイド公表、新車・中古車対象

タイ消費者保護委員会(OCPB)は7月25日、新車と中古車を対象とした電気自動車(EV)ガイドブック「Eブック」を発表しました。これは、EV利用者から寄せられた車両の欠陥、サービスセンター閉鎖、価格変動といった1,300件以上の苦情に対応するため、3月に施行されたEV車両ラベル表示義務に基づくメーカーからの報告を集約したものです。Eブックは、バッテリー式EV(BEV)だけでなく、ハイブリッド車(HEV)やプラグインHEV(PHEV)も対象とし、購入希望者が車両の仕様・性能・機能を比較し、誤解を招く販促を排除することを目的としています。中古車には車両履歴や法的負担の記載義務も例示されています。

この発表の要点

企業・自治体への影響

タイでEVを販売・輸入する自動車メーカーや販売店は、製品ラベル表示義務とガイドブックの内容を遵守する必要がある。特に、新車・中古車問わず、車両の技術仕様、バッテリー、性能、航続距離、保証、車両履歴、法的負担などの詳細な情報開示が求められるため、製品情報管理や販売プロセスに影響がある。消費者にとっては、EV購入時の情報透明性が向上し、比較検討が容易になる。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 広報 総務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 タイ消費者保護委員会(OCPB)
業界 自動車
発表日 2026-08-07
分類 経済・産業トレンド
地域 タイ

発表された内容

2026年08月07日

タイ消費者保護委員会(OCPB)は7月25日、新車と中古車を対象とした電気自動車(EV)ガイドブック「Eブック」を発表した。

OCPBと消費者団体協議会は、これまで、全国のEV利用者から1,300件以上の苦情が寄せられていると報告。主な内容として、車両の欠陥や故障、サービスセンターの閉鎖、価格変動(購入後の大幅な値下げ)の3点を挙げている。今回のガイドブック作成は、消費者保護法に基づき、3月に施行したEV車両ラベル表示義務(2026年5月20日記事参照)による各メーカーからの報告を集約したものだ。メーカー各社は、同ラベルに、車両の技術仕様やバッテリー、性能、航続距離などの情報を記載する義務を負う。これにより、購入希望者が各車両の仕様・性能・機能を比較できるようにするとともに、誤解を招く販促を排除することが目的だ。

Eブックの対象車両は、バッテリー式EV(BEV)だけでなく、ハイブリッド車(HEV)やプラグインHEV(PHEV)が含まれる。表示例として、BYDのスポーツ用多目的車(SUV)「ATTO3プレミアム」のラベルには次の情報が列挙されている。

(基本情報・スペック)

1回当たりのフル充電航続距離(概算):410キロメートル

バッテリー容量:50.25キロワット時

バッテリーの種類:リチウムイオン

電力消費率:148ワット時/キロメートル

保証:駆動システムは8年または16万キロメートルのいずれか早い方。車両は6年または15万キロメートルのいずれか早い方。(高電圧)バッテリーは8年または16万キロメートルのいずれか早い方。

(販売・製造情報)

車種区分:7人乗り以下の乗用車

価格:79万9,900バーツ(約380万円、1バーツ=約4.7円)

EVの種類:BEV

輸入者/販売者:レブ・オートモーティブ

製造国: タイ

(安全・使用上の注意)

推奨事項:メンテナンス方法を確認し、定期的にBYDサービスセンターで点検を受けること。

また中古車についても、ラベル表示義務の対象となる場合、新車と同様の情報に加え、車両履歴(登録日、走行距離、前オーナーの数、事故歴の有無)や法的負担(債務負担やメンテナンスブックの有無)などを記載することが義務として例示されている。

(藪恭兵)

(タイ)

ビジネス短信 eb324c485a3992d2

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タイ政府、EVガイド公表、新車・中古車対象

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/eb324c485a3992d2.html

時系列

主な数値

EV利用者からの苦情件数 1300件
BYD ATTO3プレミアムの価格 799900バーツ
BYD ATTO3プレミアムの価格(日本円換算) 380万円
バーツ円為替レート 4.7円/バーツ
BYD ATTO3プレミアムのフル充電航続距離 410キロメートル
BYD ATTO3プレミアムのバッテリー容量 50.25キロワット時
BYD ATTO3プレミアムの電力消費率 148ワット時/キロメートル

この事例から確認すべきポイント

タイ政府によるEVガイドブックの公表は、EV市場の急速な成長に伴う消費者保護の必要性を示している。特に、車両の欠陥、サービスセンターの閉鎖、価格変動といった具体的な苦情に対応するため、情報開示の透明性を高める狙いがある。EV車両ラベル表示義務の施行とガイドブックの提供により、消費者は新車・中古車問わず、車両の技術仕様、バッテリー性能、航続距離、保証期間などの詳細情報を比較検討しやすくなる。これは、誤解を招く販促を排除し、消費者がより賢明な購入判断を下せる環境を整備する上で不可欠である。メーカー各社は、この義務に基づき正確な情報提供が求められ、販売後のサポート体制の強化も間接的に促される。国際的なEV市場における消費者保護の動向として、他国・地域での同様の動きにも注目すべき事例と言える。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-08-07

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