薬事審議会血液事業部会令和8年度第1回運営委員会議事録
この発表の要点
- 薬事審議会血液事業部会運営委員会が令和8年6月26日に開催され、感染症定期報告制度の見直し状況が報告された。
- 従来の感染症定期報告制度では、報告された359件中約8割で報告事項がないという課題があった。
- 令和8年5月より、リスクが高い場合に速やかに報告を求める「30日報告」の新設と「6か月報告」の変更を含む制度見直しが運用開始された。
企業・自治体への影響
血液製剤を取り扱う製薬企業、医療機関、および関連研究機関は、感染症定期報告制度の変更により、報告義務の範囲や方法が影響を受ける可能性がある。特に、新たな「30日報告」の運用開始に伴い、迅速な情報収集と対応体制の構築が求められる。
対応すべきこと
- 厚生労働省およびPMDAからの感染症定期報告制度見直し後の詳細な運用ガイドラインや様式の発表を注視する。
- 自社の血液製剤関連業務における感染症報告体制が、新たな制度要件に適合しているか確認する。
- 関係部門(研究開発、品質保証、薬事、コンプライアンス等)へ制度変更の情報を共有し、対応方針を検討する。
対象部門: 経営者 総務 法務 広報
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 厚生労働省 |
|---|---|
| 業界 | 医療・製薬 |
| 発表日 | 2026-06-26 |
| 分類 | 行政処分・コンプライアンス |
| 地域 | 東京都 |
発表された内容
令和8年度第1回運営委員会議事録
薬事審議会血液事業部会令和8年度第1回運営委員会議事録
日時
令和8年6月26日(金)16:00~18:00
場所
Web併用形式
日比谷国際ビルコンファレンススクエア8階 8C会議室
出席者
出席委員(5名):五十音順、敬称略 ◎委員長
大隈 和
堺田 惠美子
◎田野﨑 隆二
松本 雅則
水上 拓郎
欠席委員(2名):五十音順、敬称略
後藤 智己
松本 剛史
日本血液製剤機構:敬称略
木村 洋一
KMバイオロジクス株式会社:敬称略
中野 宏俊
矢治 博幸
塩入 將介
貝原 徳保
武田薬品工業株式会社:敬称略
保科 亘
柘植 裕子
正野 泰士
寺田 幸司
白砂 純
杉本 貴彦
日本赤十字社:敬称略
谷 慶彦
奥田 誠
金桶 陽
後藤 直子
佐藤 えりか
事務局:
岩崎 容子(血液対策課長)
山本 光寿(血液対策課長補佐)
糸谷 涼(血液対策課長補佐)
東 雄一郎(血液対策課長補佐兼医薬安全対策課次世代医療品等安全対策専門官)
岡 大介(需給専門官)
議題
1. 委員長代理の指名について
2. 感染症定期報告について
3. 血液製剤に関する感染症報告事例等について
4. 献血血液等の研究開発等への使用に関する報告について
5. 日本赤十字社における再発防止策等について
6. その他
配布資料
資料ページをご参照ください。
議事
議事内容
○糸谷血液対策課長補佐 定刻となりましたので、ただいまより、「薬事審議会血液事業部会令和8年度第1回運営委員会」を開催いたします。本日はお忙しい中、御参集いただきまして誠にありがとうございます。この度は御参加いただく方の利便性等の観点から、Web併用での審議とさせていただきます。なお、本日の会議は公開で行いますが、カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただきます。マスコミ関係者の方々におかれましては御理解と御協力をお願いいたします。
まず、初めに委員の交代がありましたので御紹介いたします。今般、松下正委員が御退任され、薬事審議会血液事業部会運営委員会規程第3条第1項に基づき、血液事業部会の部会長からの指名により、松本雅則委員に新たに御着任いただくことになりました。松本委員、一言お願いいたします。
○松本(雅)委員 皆様、こんにちは。奈良医大の血液内科の松本です。松下先生の後を継ぎまして、輸血細胞治療学会の代表として加わっておけという意味だと思いますので、よろしくお願いいたします。
○糸谷血液対策課長補佐 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。次に、会議における委員の出席についてですが、後藤智己委員、松本剛史委員から御欠席の御連絡を頂いております。したがいまして、委員7名中5名に御出席いただいていることを報告いたします。
本日は参考人として、一般社団法人日本血液製剤機構より、木村経営戦略本部経営管理部部長、KMバイオロジクス株式会社より、中野研究開発本部研究開発管理部部長、矢治生産本部SCM部部長、塩入社長付顧問、貝原企画管理本部経営企画部長、武田薬品工業株式会社より、保科血漿分画製剤研究開発部門PDTファーマシューティカルサイエンスヘッド、柘植グローバルクオリティコマーシャルクオリティ品質保証部ヘッド、品質保証責任者、正野サプライチェーンマネジメント部ジャパンサプライチェーンヘッド、寺田第二事業部血漿分画製剤マーケティング統括部ヘッド、白砂医療政策・マーケットアクセス統括部渉外リード、杉本医療政策・マーケットアクセス統括部渉外主席部員。また、本日は日本赤十字社血液事業本部より、谷血液事業経営会議委員、奥田安全推進室長、金桶経営企画部次長、後藤技術部次長、佐藤技術部製造管理課長に御出席いただいておりますので、よろしくお願いいたします。
加えまして、事務局に人事異動がありましたので御報告いたします。血液対策課課長補佐として山本、私、糸谷、需給専門官に岡が着任しております。よろしくお願い申し上げます。また、本日、血液対策課長の岩崎に別の用務が入りましたので途中退席いたします。御了承のほどよろしくお願いいたします。
続きまして、全ての委員の皆様より、薬事審議会規程第11条への適合状況を御申告いただいており、本日の議題について影響ないことを確認しておりますので御報告させていただきます。委員の皆様には会議開催の都度、書面を御提出いただいており御負担をおかけしておりますが、引き続き御理解、御協力を賜りますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。
議事に入る前に、会場にお越しいただいている委員の皆様におかれましては、本日の資料の確認をお願いいたします。タブレット上に、「1 議事次第」から「15 資料6-2」までのPDFファイルが表示されているか御確認をお願いいたします。ファイルが表示されていない場合や不足がある場合には、お近くの職員にお声掛けください。
本日は、Web併用での審議のため、対面での進行と一部異なる部分がありますので、審議の進行方法について御説明させていただきます。審議中に御意見、御質問がございましたら挙手等によりお示しいただきますようお願いいたします。座長から順に発言者を御指名いただきます。指名された方はマイクがミュートになっていないことを御確認の上、議事録作成のため、まずお名前を御発言ください。ノイズを減らすため、御発言が終わりましたらマイクをミュートにしていただきますようお願いいたします。間もなく議事に入りますので、カメラ撮影はここまでとさせていただきます。
それでは、以降の進行を田野﨑委員長にお願いいたします。
○田野﨑委員長 皆さん、こんにちは。よろしくお願いいたします。これまでの説明に対して御質問とか御意見があればお願いしたいと思いますが、よろしいでしょうか。
それでは議事に入りたいと思います。議題1「委員長代理の指名について」です。運営委員会規程第4条第3項により、委員長代理をあらかじめ委員長が指名すると定めておりますので、堺田惠美子委員にお願いしたいと思います。よろしいでしょうか。
○堺田委員 ありがとうございます。千葉大学の堺田です。御指名いただき大変光栄に存じます。まだまだ若輩でございますので、是非とも御指導いただきながら務めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
○田野﨑委員長 よろしくお願いいたします。それでは議事を続けたいと思います。議題2「感染症定期報告」について、事務局から資料の御説明をお願いいたします。
○糸谷血液対策課長補佐 事務局です。資料1を御覧ください。資料1-1の2~3ページ目です。感染症定期報告を御説明いたします。令和7年12月から令和8年2月までの3か月間の受理データです。今回は対象期間において5つの文献の報告がありました。文献本体についてはいつものように配布のみとしておりますが、資料1-2に全文を掲載しています。マンマレナウイルス、エムポックス、鳥インフルエンザ、野兎病、ヘリコバクターに関する報告となります。
論文の概要を御説明いたします。1つ目は、2025年12月、ニューイングランドでの報告です。アフリカのチャド共和国に滞在していた37歳の男性が、急性の後頭部頭痛、嘔吐、無力症を呈し、脳脊髄液からラッサウイルスに近縁なマンマレナウイルス属の新種が検出されたという症例です。2つ目は、2025年10月、米国において流行地への渡航歴のないエムポックス(クレードⅠ)の症例の報告です。3つ目は、2025年11月、米国でA型鳥インフルエンザウイルスのヒト感染例の報告でした。本亜型H5N5の初めてのヒト感染の症例ということです。4つ目は、米国の乳児の神経侵襲性野兎病の報告で、母体からの垂直感染が疑われた症例です。5つ目は、日本からの養豚農家におけるHelicobacter trogontum菌血症の報告です。患者は頭痛、悪心、発熱等を生じて医療機関を受診し、血液培養にてHelicobacter trogontumが検出されました。
続いて、資料1-1の4~5ページ目に移ります。感染症定期報告(個別症例報告概要)についてです。今回までの受理分で外国症例を一覧にまとめたものですが、当該機関において新規の外国症例はありませんでした。
続きまして、参考資料に移らせていただきます。これは令和7年度第4回運営委員会でお示しした感染症定期報告制度の見直しに関する資料です。2ページ目ですが、令和6年7月に開催された医薬品医療機器制度部会において、感染症定期報告の実態について報告された359件のうち、約8割で報告事項がないという報告であったことが示されています。
3ページ目です。これを踏まえ、感染症定期報告制度の見直しが検討され、リスクが高い場合に速やかに評価・検討結果の報告を求めること、また、対象期間中に報告対象がない場合は報告を不要とする見直しをすべきであることとされました。
5ページ目です。そこで感染症定期報告の記載を改正し、具体的な取扱いを省令で定めることとして、30日報告の新設、6か月報告の変更を行い、令和8年5月から運用を開始しています。今回の本体資料は対象期間が令和7年12月から令和8年2月までであることから、基本的には従来の感染症定期報告として整理された資料です。他方、制度見直し後の30日報告については令和8年5月以降の新たな運用として、運営委員会での取扱い、資料様式、評価結果の示し方を、現在、PMDA及び局内で検討中でございます。整理ができ次第、別途、改めて御報告いたします。
なお
出典: 厚生労働省
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75215.html
時系列
- 2024-07-01 医薬品医療機器制度部会において、感染症定期報告の実態が報告された。
- 2025-12-01 感染症定期報告の対象期間(令和7年12月)が開始された。
- 2026-02-28 感染症定期報告の対象期間(令和8年2月)が終了した。
- 2026-05-01 感染症定期報告制度の見直し後の運用が開始された。
- 2026-06-26 薬事審議会血液事業部会令和8年度第1回運営委員会が開催された。
主な数値
| 出席委員数 | 5名 |
|---|---|
| 感染症定期報告対象期間 | 令和7年12月から令和8年2月期間 |
| 感染症定期報告文献数 | 5つ |
| 感染症定期報告の実態報告件数 | 359件 |
| 報告事項なしの割合 | 約8割 |
この事例から確認すべきポイント
本議事録は、薬事審議会血液事業部会運営委員会の開催状況と主要議題を伝えるものである。特に注目すべきは、血液製剤に関する感染症定期報告制度の見直しとその運用状況に関する報告である。従来の制度では、報告された359件のうち約8割で報告事項がないという実態が明らかになり、これを受けてリスクが高い場合に速やかに評価・検討結果の報告を求める30日報告の新設、および6か月報告の変更が令和8年5月から開始された。今回の議事録では、見直し前の対象期間(令和7年12月~令和8年2月)の報告が中心であり、見直し後の30日報告の具体的な運用については、PMDAおよび局内で検討中であることが示されている。現時点で取得できた本文からは、新制度の詳細な運用ガイドラインや様式を確認できませんでした。この制度変更は、血液製剤の安全管理に関わる企業や医療機関にとって、報告義務の範囲や方法に影響を与える可能性があるため、今後の詳細な情報開示に注意が必要である。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-08-04
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