経済・産業トレンド

スズキ、ハンガリー工場に約400億円規模の追加投資計画、EVとバッテリーパック生産も

スズキはハンガリーのエステルゴム工場に対し、760億フォリント(約395億円)規模の追加投資を計画していることが、ハンガリー経済・エネルギー相の発表により明らかになりました。この投資には電気自動車(EV)およびバッテリーパックの生産が含まれ、ハンガリー政府はサプライチェーンへの地元企業参入や技術者活用、研究開発強化を期待しています。この計画は、スズキが2023年1月に発表した「2030年度に向けた成長戦略」における欧州事業の電動化方針に沿うものです。

この発表の要点

企業・自治体への影響

自動車製造業に属する企業は、スズキの欧州市場における電動化戦略とハンガリー政府の現地貢献への期待を注視する必要があります。特に、海外での生産拠点を持つ企業や、サプライチェーンに関わる企業は、EV・バッテリー生産への投資動向や、進出先国政府が求める現地企業参入・技術者活用・研究開発強化といった要求への対応を検討するきっかけとなるでしょう。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 総務 法務 情シス 広報 人事 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 スズキ
業界 自動車製造
発表日 2026-07-24
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年07月29日

ハンガリーのカピターニ・イシュトバーン経済・エネルギー相は7月24日、自身のフェイスブックへの投稿で、スズキが同社エステルゴム工場(ハンガリー北部)において760億フォリント(約395億円、1フォリント=約0.52円)規模の追加投資を計画していることを明らかにした。同投資には電気自動車(EV)やバッテリーパックの生産も含まれる。前日の23日には、マジャール・ペーテル首相と同相がブダペストでスズキの鈴木俊宏代表取締役社長を迎え、ハンガリーでの事業計画について意見交換した。

カピターニ経済・エネルギー相は同投稿の中で、エステルゴム工場が約2,800人を雇用し、生産車両の約9割を輸出していることに言及した。また、今回の投資を通じて、環境規制の順守を前提に、ハンガリー企業のサプライチェーン参入やハンガリー人技術者活用の拡大、研究開発の強化、大学との連携深化を促進したい考えを示した。その上で、「ハンガリーが求めているのは単なる組立工場ではなく、知識と技術、そしてより高い付加価値をハンガリーで生み出すことだ」と強調した。

マジャール首相も7月23日、自身のフェイスブックで、スズキは1991年以来ハンガリーで最も信頼できる外国投資企業の1社だと評価した。エステルゴム工場は日本・インドに次ぐ生産拠点であり、スズキにとって欧州唯一の生産拠点でもある。欧州市場向けには、2020年からハイブリッド車(HEV)のみを生産している。2025年には10万8,072台の乗用車を生産し、100カ国以上へ輸出した。同工場では2025年、生産効率向上やデジタル化、カーボンニュートラル対応に向けた総額90億フォリント超の工場開発プログラムを実施し、全生産工程の競争力強化を進めた。

今回の投資は、スズキが2023年1月に発表した「2030年度に向けた成長戦略」(2023年1月26日付プレスリリース参照)における欧州事業の電動化方針に沿うものとみられる。同戦略によると、同社は欧州で2024年度からバッテリーEVを順次投入し、2030年度までに5モデルへ拡大する計画としていた。また、2030年度までのスズキ全体の研究開発・設備投資計画として、電動化関連に2兆円(うち5,000億円はバッテリー関連)を投じるとしていた。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー、日本)

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スズキ、ハンガリー工場に約400億円規模の追加投資計画、EVとバッテリーパック生産も

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/d90dd20b389e953d.html

時系列

主な数値

追加投資額 760億フォリント
エステルゴム工場の雇用者数 2800人
エステルゴム工場の生産車両輸出割合 9割
2025年エステルゴム工場の乗用車生産台数 108072台
2025年エステルゴム工場の輸出対象国数 100カ国以上
2025年工場開発プログラム投資額 90億フォリント超
2030年度までの電動化関連研究開発・設備投資計画 2兆円
2030年度までのバッテリー関連投資計画 5000億円

この事例から確認すべきポイント

本発表は、スズキが欧州市場における電動化戦略を具体的に推進する姿勢を示すものです。ハンガリー政府が単なる組立工場ではなく、知識・技術・高付加価値の創出を求めている点に注目すべきです。これは、進出企業に対し、単なる生産拠点としてだけでなく、現地での研究開発やサプライチェーンへの地元企業参入、技術者育成といった多角的な貢献を期待する傾向が強まっていることを示唆します。企業は海外投資を計画する際、現地の雇用創出や経済貢献だけでなく、技術移転やR&D連携、地域社会との共生といった非財務的価値の提供も重視する必要があるでしょう。特に、環境規制の順守を前提としたEV・バッテリー生産への投資は、グローバルな環境意識の高まりと、それに伴うサプライチェーン全体での持続可能性への要求に応えるものです。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-29

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