経済・産業トレンド

インド初となる水素燃料列車が北部ハリヤナ州で開業

インド北部ハリヤナ州で、同国初となる水素燃料列車が開業しました。ジンドからソニパット間89キロメートルを運行し、10両編成で約2,600人の乗客を収容可能です。本路線はクリーンな鉄道輸送実現に向けたパイロットイニシアチブとして開発され、水素貯蔵・供給施設も整備されています。インド政府は国家グリーン水素ミッション推進とネットゼロ目標達成を目指し、今後も水素技術の導入を検討していく方針です。

この発表の要点

企業・自治体への影響

インドの鉄道・エネルギー関連企業、インフラ開発企業、および水素技術を提供する企業にとって、新たな市場機会や技術協力の可能性が生まれる。特に、脱炭素化を目指す各国の鉄道事業者や政府機関は、インドの事例を参考に水素燃料鉄道の導入を検討する可能性がある。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 ジェトロ
業界 鉄道・インフラ
発表日 2026-07-22
分類 経済・産業トレンド
地域 ハリヤナ州

発表された内容

2026年07月22日

インド北部ハリヤナ州の地方都市ジンドで7月17日、ナレンドラ・モディ首相の立ち会いの下、インド初となる水素燃料列車の開業式が行われた。運行区間はジンドから同州内ソニパット間の89キロメートルで、始終着駅を含む12駅に停車する予定だ。本路線はインドにおけるクリーンな鉄道輸送の実現に向けた、パイロットイニシアチブとして開発された。

列車は、2両の水素動力車と8両の客車からなる計10両編成で、乗客の収容能力は約2,600人だ。設計上の最高速度は時速110キロで、運行速度としては最高時速75キロが承認されている。水素動力車の出力は各1,200キロワットで、燃料電池、リン酸鉄リチウム(LFP)バッテリー、水素貯蔵シリンダーが搭載される。

水素燃料列車の運行に向けては、ジンドに鉄道用水素の貯蔵・供給施設が設立された。同施設には3,000キロの水素貯蔵が可能で、世界的な第三者認証機関であるドイツのテュフズードから、全米防火協会(NEPA)や国際標準化機構(ISO)の規格に基づく認証を付与されている。さらに、センサーによる水素漏れ検知や、24時間の監視体制など運用上の安全対策もあわせて公表された。

インド政府は鉄道の電化に取り組んできており、現在、インドの標準軌である広軌(1,676ミリ)路線の99%で電化が達成されている。ディーゼルへの依存度は既に低くなってきているものの、さらなる先進技術の導入により、国家グリーン水素ミッションの推進や長期的なネットゼロ目標達成に貢献していきたい狙いだ。今後は、今回開業した区間の安定運用を目指すことに加え、山間部鉄道の非電化区間での水素技術導入を検討している。

水素燃料列車出発式の様子(インド首相府提供)

(丸山春花)

(インド)

ビジネス短信 42a4dc340d78cfce

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インド初となる水素燃料列車が北部ハリヤナ州で開業

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/42a4dc340d78cfce.html

時系列

主な数値

運行区間 89キロメートル
停車駅数 12駅
車両編成 10両
水素動力車数 2両
客車数 8両
乗客収容能力 2600人
設計上の最高速度 110キロ/時
承認運行速度 75キロ/時
水素動力車の出力 1200キロワット/両
水素貯蔵施設容量 3000キロ
インド広軌路線の電化率 99%

この事例から確認すべきポイント

インド初の水素燃料列車の開業は、同国の「国家グリーン水素ミッション」推進と「長期的なネットゼロ目標」達成に向けた重要な一歩を示しています。鉄道の電化が99%に達している中で、ディーゼル依存度をさらに低減し、先進技術を導入する姿勢は、他国におけるクリーンエネルギー輸送への移行戦略にも示唆を与えます。特に、水素貯蔵・供給施設の設立と国際規格に基づく認証取得、24時間監視体制などの安全対策の公表は、新技術導入における安全性確保の重要性を強調しています。今後、山間部鉄道の非電化区間への水素技術導入検討は、地理的制約のある地域での脱炭素化モデルとしても注目されます。この動きは、水素関連技術開発企業やインフラ建設企業にとって、新たな市場機会を創出する可能性を秘めています。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-07-22

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