国民健康5カ年規画発表、2030年までに平均寿命80歳を目標に
この発表の要点
- 中国国務院が「国民健康『第15次5カ年』規画」を発表した。
- 2030年までに国民の平均寿命を80歳に到達させることを目標としている。
- 健康増進、疾病予防、医療サービス、医療機関設置、衛生・健康サービス体系の現代化など多岐にわたる具体的取り組みが示された。
企業・自治体への影響
この規画は、中国の医療・ヘルスケア産業、食品安全関連産業、高齢者介護サービス、乳幼児ケアサービス、デジタルヘルス分野に大きな影響を与えます。関連する企業は、中国市場における新たな需要創出や政策動向への対応が求められます。特に、医療機器メーカー、製薬会社、健康食品企業、ITソリューションプロバイダー、介護サービス提供者などは、事業戦略の見直しや新規参入の機会を検討する必要があります。
対応すべきこと
- 公式出典(中国政府ウェブサイト等)で「国民健康『第15次5カ年』規画」の詳細を確認する。
- 自社の事業が中国の健康・医療関連政策にどのように影響を受けるか分析する。
- 中国市場における健康・医療分野の新たなビジネス機会や規制動向を調査する。
- 関係部門(経営企画、海外事業、研究開発、営業など)へ本発表の内容を共有し、対応を検討する。
対象部門: 経営者 広報 経理 法務 情シス
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | 中国国務院 |
|---|---|
| 業界 | 医療・ヘルスケア / 公衆衛生 / 社会福祉 |
| 発表日 | 2026-07-07 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月16日
添付資料(299 KB)
中国国務院は7月7日、「国民健康『第15次5カ年』規画」(国発[2026]23号)を発表した(中国政府ウェブサイト掲載は7月13日)。本規画は「健康中国」(注)の建設を加速させるため、「国民経済と社会発展第15次5カ年規画綱要」(2026年3月11日記事参照)ならびに「『健康中国2030』規画綱要」に基づき制定された。国民の健康に関する2030年までに取り組む13の基礎項目、5分野24項目の重点任務、19の主要指標を掲げ(添付資料表1~3参照)、2035年までに「健康中国」を作り上げるための強固な基盤を築くとしている。平均寿命については2030年までに「80歳に到達させる」ことを盛り込んでいる。
これら計画に向けて、具体的取り組みも挙げられた。健康増進と疾病予防に関しては、健康教育を国民教育に組み入れるほか、栄養指導員の配置や禁煙支援サービスの強化などを推進するとした。さらに、ライフステージ全体にわたる包括的な健康サービスの充実として、出産支援政策を整備し、出産および乳幼児ケアサービスの充実を図るとした。また、高齢者向けサービスの最適化、在宅介護の推進、訪問医療や在宅病床サービスの強化、要介護・認知症高齢者のケア体制の整備、障害者および低所得層の健康促進が挙げられた。食品安全リスクの監視・早期警戒および発生源管理の強化も挙げられた。
医療サービス面においては、医療の品質管理・統制体制の整備や地域間連携の強化、基本的公衆衛生サービス経費における財政補助基準の合理化によるサービス項目の最適化、重大な感染症に対する予防・抑制メカニズムの整備、救急医療や血液供給能力の向上、医療・衛生機関の機能や配置の最適化、衛生・健康分野の人材育成やデジタル化・スマート化などが挙げられた。
医療機関の設置については指導原則が示され、人口100万~200万人ごとに中医系病院を含む市立総合病院を1~2カ所設置することとした。また、原則として各県(市・区・旗)に県立総合病院を1カ所設置するとした。その他、病床の設置要件も挙げられた。
衛生・健康サービス体系の現代化に向けた整備については、全国10カ所の国家区域血液安全センターを配置し、省級の血液センターおよび重点都市の血液ステーションを建設するとした。また、約100以上の地市級以上都市で、リハビリテーション・看護サービスの拡充や高度化プロジェクトを優先的に実施するとした。
(注)工業化や都市化、高齢化の進展を受け、2016年10月に健康分野における初の中長期的な国家計画「健康中国2030規画綱要(規画)」を党中央と国務院が共同で打ち出し、続いて中国国務院が2019年7月に「健康中国実施行動意見」を発表している(2019年8月5日記事参照)。
(亀山達也)
(中国)
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国民健康5カ年規画発表、2030年までに平均寿命80歳を目標に
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/4dafc067ffa80c3a.html
時系列
- 2016-10 「健康中国2030規画綱要」が党中央と国務院により共同で打ち出される
- 2019-07 中国国務院が「健康中国実施行動意見」を発表
- 2026-07-07 中国国務院が「国民健康『第15次5カ年』規画」を発表
- 2026-07-13 「国民健康『第15次5カ年』規画」が中国政府ウェブサイトに掲載される
主な数値
| 目標平均寿命 | 80歳 |
|---|---|
| 国民の健康に関する基礎項目数 | 13項目 |
| 重点任務の分野数 | 5分野 |
| 重点任務の項目数 | 24項目 |
| 主要指標数 | 19指標 |
| 市立総合病院設置基準(人口) | 100万~200万人 |
| 市立総合病院設置基準(設置数) | 1~2カ所 |
| 県立総合病院設置基準 | 1カ所 |
| 国家区域血液安全センター設置数 | 10カ所 |
| リハビリテーション・看護サービス拡充対象都市数 | 100以上都市 |
この事例から確認すべきポイント
中国政府による「国民健康『第15次5カ年』規画」は、公衆衛生と医療サービスを包括的に強化する国家戦略であり、既存の「健康中国」構想をさらに推進するものです。2030年までに平均寿命80歳という目標は、国民の健康増進に対する強いコミットメントを示しています。健康教育の国民教育への組み入れ、栄養指導員の配置、禁煙支援、出産・乳幼児ケア、高齢者向けサービス、食品安全強化、医療機関の整備・デジタル化など、多岐にわたる具体的な取り組みは、関連産業に大きな影響を与えるでしょう。特に、医療機器、医薬品、ヘルスケアIT、食品、介護サービスなどの分野で、新たな市場機会や政策に沿った事業展開が求められます。企業は、この計画の詳細を分析し、中国市場における事業戦略を再評価することが重要です。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-16
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