中国、省エネルギー車・新エネルギー車に対する車船税優遇措置を廃止、2027年1月から
この発表の要点
- 中国が省エネルギー車・新エネルギー車に対する車船税優遇措置を2027年1月1日から廃止する。
- 廃止対象は、省エネルギー車の半額徴収措置と、商用BEV、PHEV、FCEVの免除措置。
- この措置は、新エネルギー車産業の急成長を踏まえ、税制の公平性促進と調整機能強化を目的としている。
企業・自治体への影響
中国市場で自動車関連事業を展開する企業、特に省エネルギー車や新エネルギー車の製造・販売を行う企業は、税負担の増加により製品価格や収益構造に影響を受ける可能性があります。関連する部門としては、経営戦略、財務、販売、法務部門が影響を評価し、対応策を検討する必要があるでしょう。
対応すべきこと
- 中国市場における自社の製品(省エネルギー車、新エネルギー車)が今回の税制変更の対象となるか確認する。
- 2027年1月1日からの税負担増を考慮し、製品価格、販売戦略、サプライチェーンへの影響を評価する。
- 中国の関連法規(車船税法など)の変更点を詳細に確認し、法務・経理部門と連携して対応計画を策定する。
- 今回の税制変更が中国市場での競争環境や消費者行動に与える影響を分析し、事業戦略に反映させる。
対象部門: 経営者 法務 経理
対応期限:施行日まで
基本データ
| 企業・団体 | 中国財政部、税務総局、工業情報化部 |
|---|---|
| 業界 | 自動車 |
| 発表日 | 2026-07-02 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月09日
中国の財政部、税務総局、工業情報化部は7月2日、財政部・税務総局・工業情報化部公告2026年第19号で、省エネルギー車および新エネルギー車(注1)に対する車船税(車両・船舶税、注2)の優遇措置を調整すると発表した。
中国では、2012年から、省エネルギー車に対する車船税を半額に減額しているほか、新エネルギー車に対しては車船税を免除する措置を実施している。今回の発表により、省エネルギー車および新エネルギー車に対する車船税優遇措置が2027年から廃止される。
今回の調整内容は次のとおり。
2027年1月1日から省エネルギー車に対する車船税の半額徴収措置を廃止し、商用のバッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV、レンジエクステンダー式EREVを含む)、商用の燃料電池車(FCEV)に対する車船税免除措置を廃止する。また、納税者が新たに取得した、または同公告の施行前に既に取得していた上記の車両に対し、「車船税法」およびその実施条例ならびにその他の関連規定に基づき、車船税を徴収する(注3)。
同公告は2027年1月1日から施行される予定。これに伴い、「財政部、税務総局、工業情報化部、交通運輸部による省エネルギーおよび新エネルギーの車両・船舶に対する車両・船舶税優遇措置に関する通知」(財税〔2018〕74号)の第1条、第2条第(1)項および第(2)項、第3条、第4条、第7条は同日付で廃止される。
また、財政部、税務総局、工業情報化部の担当者は2026年7月3日の記者会見で、2012年から実施している車船税優遇措置について、消費者に対し省エネルギーおよび新エネルギー車の購入を推奨し、自動車産業の発展を促進する上で積極的な役割を果たしてきたと評価した。その上で、今回の措置調整について、中国の新エネルギー車産業が急成長を遂げていることを踏まえた取り組みとして、税制の公平性を促進し、所得分配に対する税制の調整機能を強化する上で有益であるとの認識を示した(注4)。
(注1)新エネルギー車生産企業および製品の参入管理規定によれば、新エネルギー車とは、新型の動力システムを採用し、完全にあるいは主に新型エネルギーによって駆動される自動車を指す。プラグインハイブリッド車(PHEV、レンジエクステンダー式EREVを含む)、バッテリー式電気自動車(BEV)、燃料電池車(FCEV)などが含まれる。
(注2)車船税とは、自動車や船舶の所有者または管理者に毎年課される税を指す。具体的な税額は各省・自治区・直轄市が「車船税税目税額表」に規定された税額の範囲および国務院の規定に基づき決定する。自動車の場合、乗用車は排気量別、商用車は車種や車両重量に応じて課税される。BEV乗用車およびFCEV乗用車については、排気量を持たないため、「車船税法」が定める課税対象には含まれていない。
(注3)同公告が施行された後、商用のバッテリー式電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV、レンジエクステンダー式EREVを含む)、商用の燃料電池車(FCEV)、省エネルギー車は優遇措置の対象外となり、規定に基づいて車船税を納付しなければならない。
(注4)2025年の中国新エネルギー車の販売台数は1,649万台に達し、新エネルギー車が国内新車販売台数に占める割合が50%を上回った(2026年6月26日地域・分析レポート参照)。
(蒋春霞)
(中国)
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中国、省エネルギー車・新エネルギー車に対する車船税優遇措置を廃止、2027年1月から
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/fffca3be513f91aa.html
時系列
- 2012-XX-XX 省エネルギー車に対する車船税の半額減額、新エネルギー車に対する車船税の免除措置が中国で開始
- 2026-07-02 財政部・税務総局・工業情報化部が公告2026年第19号で車船税優遇措置の調整を発表
- 2026-07-03 財政部、税務総局、工業情報化部の担当者が記者会見で措置調整について説明
- 2027-01-01 省エネルギー車に対する車船税の半額徴収措置および商用BEV、PHEV、FCEVに対する車船税免除措置が廃止され、同公告が施行される
主な数値
| 優遇措置開始年 | 2012年 |
|---|---|
| 優遇措置廃止年 | 2027年 |
| 新エネルギー車販売台数(2025年) | 1649万台 |
| 新エネルギー車販売割合(2025年) | 50% |
この事例から確認すべきポイント
中国政府による省エネルギー車および新エネルギー車に対する車船税優遇措置の廃止は、自動車産業、特に新エネルギー車市場における政策転換を示唆しています。2012年以来の優遇措置が2027年から終了することは、中国政府が新エネルギー車市場が自立的に成長できる段階に達したと判断していることを示唆します。2025年には新エネルギー車の販売台数が1,649万台に達し、国内新車販売の50%以上を占めるなど、市場の急成長が背景にあると説明されています。この変更は、中国市場で事業を展開する自動車メーカーや関連企業にとって、製品価格戦略、生産コスト、および市場競争力に直接的な影響を及ぼす可能性があります。企業は、税負担の増加を織り込んだ事業計画の見直しや、新たな市場戦略の策定が求められるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-09
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