南部カマウ省で風力発電所が起工、再エネ開発が進む
この発表の要点
- ジャパン・バクリュウエナジーがベトナム南部カマウ省で設計容量50MWの風力発電所を起工しました。
- カマウ省は2026年から2030年までの計画で、2026年に約300MWの風力発電容量追加を目標としています。
- ベトナム南部ではカントー市でも大規模風力発電プロジェクトが進行しており、再生可能エネルギー開発が加速しています。
企業・自治体への影響
日本企業を含む海外企業にとって、ベトナム南部における再生可能エネルギー分野への投資機会が拡大していることを示唆します。特にエネルギー関連インフラ、電源開発、関連技術を提供する企業は市場動向を注視すべきです。
対応すべきこと
- ベトナムの再生可能エネルギー政策(第8次国家電力開発基本計画など)の動向を継続的に確認する。
- ベトナム南部における風力発電プロジェクトの具体的な進捗状況や入札情報を収集する。
- 関連する現地パートナー企業との連携可能性を検討する。
対象部門: 経営者 経理
対応期限:要確認
基本データ
| 企業・団体 | ジャパン・バクリュウエナジー |
|---|---|
| 業界 | エネルギー・電力 |
| 発表日 | 2026-07-02 |
| 分類 | 経済・産業トレンド |
発表された内容
2026年07月02日
ジャパン・バクリュウエナジーは6月20日、ベトナム南部カマウ省(注)でジャパン・バクリュウ風力発電所の起工式を開催した(「トイチェー」6月20日)。同社は発電、売電が主要事業で、ベトナムのT-TECHベトナム・テクノロジー・グループとU&Iアドバイザリーサービス(東京都港区)が出資している。同発電所の設計容量は50メガワット(MW)、敷地面積は約834ヘクタールで、2027年末の完成を予定している。総投資額は約2兆5,000億ドン(約152億5,000万円、1ドン=約0.0061円)。
起工式には、カマウ省人民評議会のファム・バン・ティエウ議長、省人民委員会のフイン・チ・グエン副委員長らが出席した。ベトナム最南端に位置する同省は、310キロメートルの長い海岸線と平均風速6.5~7メートル/秒の風力発電に適した自然条件を備える。
今回のプロジェクトは、カマウ省が進める再生可能エネルギー開発方針に沿ったものだ。ベトナム政府による「第8次国家電力開発基本計画」の改定版(2025年5月7日記事参照)を踏まえ、2026年から2030年までのエネルギー成長促進計画を定めている。同計画では、風力、太陽光、グリーン水素などの再生可能エネルギー開発を推進するとともに、液化天然ガス(LNG)関連インフラや送電網整備を通じてエネルギー安全供給を強化する方針を示している。
また、2026年から2030年までの同省エネルギー事業実施計画では、2026年に新たに3件の風力発電案件および既存案件の一部を運転開始し、合計約300MWの発電容量を追加する目標を掲げる。さらに、発電総量574MWの風力発電プロジェクト8件の着工も支援する予定で、風力発電を中心に再生可能エネルギー開発を加速させる。
カントー市でも風力発電所が起工
南部のカントー市でも2026年5月、220キロボルト(kV)変電所を含むフークオン1Aおよび1B風力発電所複合プロジェクトと、第4風力発電所プロジェクトの起工式が開催された(「トイチェー」5月19日)。フークオン風力発電所複合プロジェクトは、発電総量200MW、投資総額は約9兆1,390億ドンで、2027年10月からの商業運転開始を目指す。一方、第4風力発電所プロジェクトは、56基の風車を設置し発電総量350MW、投資総額は14兆5,000億ドン。
ベトナム南部では、風力発電を中心とした再生可能エネルギー案件が進んでおり、今後も関連インフラや電源開発への投資機会の拡大が見込まれる。
(注)2025年7月に旧カマウ省と旧バクリュウ省が合併し、新たなカマウ省が発足した。
(小林真龍)
(ベトナム)
ビジネス短信 a99ff2482846cdb5
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南部カマウ省で風力発電所が起工、再エネ開発が進む
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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/07/a99ff2482846cdb5.html
時系列
- 2025-05-07 ベトナム政府による「第8次国家電力開発基本計画」の改定版に関する記事参照日
- 2025-07-01 旧カマウ省と旧バクリュウ省が合併し、新たなカマウ省が発足
- 2026-01-01 カマウ省が2026年から2030年までのエネルギー成長促進計画を策定し、2026年に新たに3件の風力発電案件および既存案件の一部を運転開始する目標を設定
- 2026-05-01 カントー市でフークオン1Aおよび1B風力発電所複合プロジェクトと、第4風力発電所プロジェクトの起工式が開催
- 2026-06-20 ジャパン・バクリュウエナジーがベトナム南部カマウ省でジャパン・バクリュウ風力発電所の起工式を開催
- 2027-10-01 カントー市のフークオン風力発電所複合プロジェクトの商業運転開始目標
- 2027-12-31 ジャパン・バクリュウ風力発電所の完成予定
主な数値
| ジャパン・バクリュウ風力発電所の設計容量 | 50MW |
|---|---|
| ジャパン・バクリュウ風力発電所の敷地面積 | 834ヘクタール |
| ジャパン・バクリュウ風力発電所の総投資額 | 2兆5,000億ドン |
| カマウ省の海岸線 | 310キロメートル |
| カマウ省の平均風速 | 6.5~7メートル/秒 |
| カマウ省の2026年追加発電容量目標 | 300MW |
| カマウ省が支援予定の風力発電プロジェクト数 | 8件 |
| カマウ省が支援予定の風力発電プロジェクト総量 | 574MW |
| カントー市のフークオン風力発電所複合プロジェクトの発電総量 | 200MW |
| カントー市のフークオン風力発電所複合プロジェクトの投資総額 | 9兆1,390億ドン |
| カントー市の第4風力発電所プロジェクトの風車設置数 | 56基 |
| カントー市の第4風力発電所プロジェクトの発電総量 | 350MW |
| カントー市の第4風力発電所プロジェクトの投資総額 | 14兆5,000億ドン |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、ベトナム政府が推進する再生可能エネルギー開発戦略の具体的な進展を示すものです。特に、風力発電に適した自然条件を持つ南部カマウ省およびカントー市での大規模プロジェクトの起工は、同国がエネルギー安全保障と持続可能な成長を両立させるための重要なステップと言えます。ジャパン・バクリュウエナジーによる投資は、日本企業がベトナムのインフラ開発に貢献し、現地のエネルギー転換を支援する好例です。今後、ベトナム南部では風力発電を中心とした再生可能エネルギー関連インフラや電源開発への投資機会がさらに拡大すると見込まれ、関連技術やサービスを提供する企業にとって新たなビジネスチャンスが生まれる可能性が高いです。政府の長期計画と地方政府の具体的な実施計画が連携し、着実にプロジェクトが進行している点が注目されます。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-07-02
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