経済・産業トレンド

セネガルのカザマンス地方の養蜂業、生産量と収益が伸び悩む

セネガル南部のカザマンス地方において、養蜂業の生産量と収益が停滞していることが課題となっています。同地方はセネガルの蜂蜜生産の約7割を担う地域ですが、カザマンス食品協同組合(CAC/Miel)の加盟団体による蜂蜜生産量は2022年の6,661リットルから2024年には4,457リットルに減少。これに伴い収益も落ち込みました。生産量低迷の要因として、巣箱管理の不徹底、気候変動、山火事、病害虫、養蜂技術の不足など複合的な要因が挙げられています。過去には国際開発協力協会(SOCODEVI)が国連食糧農業機関(FAO)の支援の下、「カサ・ミエル(Casa Miel)プロジェクト」を実施し、養蜂技術研修を行いました。

この発表の要点

企業・自治体への影響

この発表は、国際協力機関、農業関連企業、食品加工業者、およびアフリカ市場に関心のある企業に対し、セネガルの農業セクターにおける課題と潜在的な支援ニーズを示唆します。特に、気候変動への適応や技術支援の重要性が浮き彫りになり、関連する事業戦略やCSR活動の検討に影響を与える可能性があります。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 広報 経理 法務

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 日本貿易振興機構(ジェトロ)
業界 農業・食品加工
発表日 2026-06-30
分類 経済・産業トレンド

発表された内容

2026年06月30日

セネガル南部のカザマンス地方において、養蜂業での生産量と収益の停滞が課題となっている。同地方は、セネガルの蜂蜜生産の約7割を担う地域だ。

セネガル紙「ル・ソレイユ」の6月2日付の報道によると、カザマンス地方の複数の経済利益団体(GIE)を統括するカザマンス食品協同組合(CAC/Miel)は、加盟団体による蜂蜜の生産量が2022年の6,661リットルから2024年には4,457リットルへと減少した。これに伴い、CAC/Mielの収益も同時期に2,640万CFAフラン(約740万円、1CFAフラン=約0.28円)から1,750万CFAフランへと落ち込んだ。また、養蜂家が使用するコロ式およびラングストロス式巣箱の1箱当たりの潜在生産能力は20〜25キログラム(kg)とされているものの、現状の平均収量は約10kgにとどまっている。

同紙によると、生産量低迷の要因として、主に巣箱管理の不徹底や気候変動による蜜源植物への悪影響のほか、山火事、シロアリや寄生虫の被害、養蜂技術の不足など、複合的な要因が報道されている。

カザマンス地方は高湿度で自然資源が豊富にあり、養蜂に適した環境を有する。同地方において養蜂は広く行われており、住民の収入多角化や食料安全保障に寄与している一方で、多くの農家にとって依然として副業的な位置づけにとどまっている。

こうした課題に対応するため、2019年4月から2020年8月にかけて、国際開発協力協会(SOCODEVI)は国連食糧農業機関(FAO)の支援の下、「カサ・ミエル(Casa Miel)プロジェクト」を実施した。同プロジェクトは、気候変動に対応した養蜂技術の普及や生産性向上、女性の社会参加促進を主な目的としている。養蜂技術研修では、養蜂家147人(うち女性72人)が巣箱の管理から採蜜・加工までの一連の技術を学んだ。

(ロブエ・ピエールアダム、安藤佳耶)

(セネガル)

ビジネス短信 16675e5ef65a5491

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セネガルのカザマンス地方の養蜂業、生産量と収益が伸び悩む

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/16675e5ef65a5491.html

時系列

主な数値

セネガルの蜂蜜生産におけるカザマンス地方の割合 70%
2022年の蜂蜜生産量(CAC/Miel加盟団体) 6661リットル
2024年の蜂蜜生産量(CAC/Miel加盟団体) 4457リットル
2022年のCAC/Miel収益 2640万CFAフラン
2024年のCAC/Miel収益 1750万CFAフラン
1CFAフランの円換算レート 0.28円
コロ式およびラングストロス式巣箱1箱当たりの潜在生産能力 20〜25kg
現状の平均収量(1箱当たり) 10kg
カサ・ミエルプロジェクトにおける養蜂技術研修参加者数 147人
カサ・ミエルプロジェクトにおける養蜂技術研修参加女性数 72人

この事例から確認すべきポイント

本発表は、セネガルの主要な蜂蜜生産地であるカザマンス地方における養蜂業の生産量と収益の停滞という複合的な課題を浮き彫りにしています。巣箱管理の不徹底、気候変動による蜜源植物への悪影響、山火事、病害虫被害、養蜂技術の不足といった多岐にわたる要因が指摘されており、農業セクターが直面する環境的・技術的脆弱性を示唆しています。過去に実施された「カサ・ミエルプロジェクト」のような国際協力による技術支援は、生産性向上と女性の社会参加促進に貢献する可能性を示しており、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた具体的な取り組みの重要性を再認識させます。国際開発機関、農業関連企業、食品加工業者にとっては、途上国における農業支援やサプライチェーンの安定化、気候変動適応策の策定において、地域特有の課題と過去の支援事例を深く理解することの必要性を示唆する事例と言えます。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-30

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