Fluentdにおける複数の脆弱性
この発表の要点
- Fluentdおよび関連製品に、CVSS基本値最大9.8を含む複数の深刻な脆弱性が存在します。
- 遠隔の攻撃者により、任意のファイル書き換え、機微な情報漏洩、サービス運用妨害(DoS)などの影響を受ける可能性があります。
- 開発元は最新バージョンへのアップデートまたはワークアラウンドの適用を推奨しています。
企業・自治体への影響
Fluentdを利用している企業や自治体は、システムがサイバー攻撃の標的となり、データ改ざん、情報漏洩、サービス停止などの重大な被害を受ける可能性があります。特に情報システム部門やセキュリティ担当部門は、自社システムへの影響範囲を早急に特定し、対策を講じる必要があります。
対応すべきこと
- 自社システムでFluentdおよび関連製品(fluent-package, fluent-plugin-s3, fluent-plugin-opentelemetry)の利用状況とバージョンを確認する。
- 影響を受ける製品を使用している場合、開発者が提供する最新バージョンへの速やかなアップデートを計画・実施する。
- アップデートが困難な場合は、開発者が推奨するワークアラウンドを適用する。
- 本脆弱性情報および開発元の告知ページを関係部門(情シス、広報など)へ共有し、対応状況を管理する。
対象部門: 経営者 情シス 広報
対応期限:速やかに確認
基本データ
| 企業・団体 | JPCERT/CC and IPA |
|---|---|
| 業界 | IT・ソフトウェア |
| 発表日 | 2026-06-29 |
| 分類 | サイバーセキュリティ |
発表された内容
公開日:2026/06/29 最終更新日:2026/06/29
JVN#36011274
Fluentdにおける複数の脆弱性
Fluentd Projectが提供するFluentdには、複数の脆弱性が存在します。
Fluentd v1.19.3より前のバージョン
fluent-plugin-s3 1.8.5より前のバージョン
fluent-plugin-opentelemetry 0.5.3より前のバージョン
なお、Fluentdを同梱する次の製品も本脆弱性の影響を受けます。
fluent-package LTS版 v6.0.3およびそれ以前
fluent-package 通常版 v6.0.0
fluent-package LTS版 v5.0.9およびそれ以前
fluent-package 通常版 v5.2.0およびそれ以前
Fluentd Projectが提供するFluentdには、次の複数の脆弱性が存在します。
${tag} Placeholderにおけるパストラバーサル(CWE-22)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:H/VI:H/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 9.3
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H 基本値 9.8
CVE-2026-44024
Monitor Agent APIにおける重要な機能に対する認証の欠如(CWE-306)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:H/VI:N/VA:N/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 8.7
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N 基本値 7.5
CVE-2026-44025
in_httpおよびin_forwardにおける高圧縮データの不適切な処理(CWE-409)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:H/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 8.7
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H 基本値 7.5
CVE-2026-44160
out_httpにおけるサーバサイドリクエストフォージェリ(CWE-918)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:N/SC:L/SI:N/SA:L 基本値 6.9
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:L/I:N/A:L 基本値 7.2
CVE-2026-44161
in_s3における高圧縮データの不適切な処理(CWE-409)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:H/UI:N/VC:N/VI:N/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 5.1
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L 基本値 2.7
CVE-2026-44162
in_opentelemetryにおける高圧縮データの不適切な処理(CWE-409)
CVSS:4.0/AV:N/AC:L/AT:N/PR:N/UI:N/VC:N/VI:N/VA:L/SC:N/SI:N/SA:N 基本値 6.9
CVSS:3.0/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L 基本値 5.3
CVE-2026-44163
想定される影響は各脆弱性により異なりますが、遠隔の攻撃者によって次のような影響を受ける可能性があります。
管理者権限を有するプロセスで任意のシステム領域のファイルを書き換えられる(CVE-2026-44024)
設定ファイルに含まれる機微な情報をAPI経由で読み取られる(CVE-2026-44025)
細工されたリクエストを送信された場合、サービス運用妨害(DoS)状態を引き起こされる(CVE-2026-44160)
細工されたデータを処理した場合、サービス運用妨害(DoS)状態を引き起こされる(CVE-2026-44162、CVE-2026-44163)
許可されていないサーバにリクエストを転送されたり、サービス運用妨害(DoS)状態を引き起こされたりする(CVE-2026-44161)
アップデートする
開発者が提供する情報をもとに、最新バージョンにアップデートしてください。
ワークアラウンドを実施する
開発者はアップデートを適用するまでの間、ワークアラウンドの適用を推奨しています。
詳細は、開発者が提供する情報を確認してください。
ベンダ
ステータス
ステータス最終更新日
ベンダの告知ページ
株式会社クリアコード
該当製品あり
2026/06/29
株式会社クリアコード の告知ページ
ベンダ
リンク
Fluentd Project
Remote Code Execution (RCE) via Arbitrary File Write in `${tag}` Placeholder (CVE-2026-44024)
Exposure of Sensitive Information via Monitor Agent API (CVE-2026-44025)
Denial of Service (DoS) via Gzip Decompression Bomb in `in_http` and `in_forward` (CVE-2026-44160)
Server-Side Request Forgery (SSRF) via Placeholder Expansion in `out_http` (CVE-2026-44161)
Denial of Service (DoS) via Decompression Bomb in `in_s3` (CVE-2026-44162)
Denial of Service (DoS) via Large Payloads and Decompression Bombs in `in_opentelemetry` (CVE-2026-44163)
この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者がIPAに報告し、JPCERT/CCが開発者との調整を行いました。
JPCERT 緊急報告
JPCERT REPORT
CERT Advisory
CPNI Advisory
TRnotes
CVE
JVN iPedia
JVNDB-2026-000090
Copyright (c) 2000-2026 JPCERT/CC and IPA. All rights reserved.
出典: jvn@jvn.jp
URL: https://jvn.jp/jp/JVN36011274/
時系列
- 2026-06-29 JVNにてFluentdにおける複数の脆弱性が公開されました。
- 2026-06-29 株式会社クリアコードのステータスが最終更新されました。
主な数値
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44024) | 9.3点 |
|---|---|
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44024) | 9.8点 |
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44025) | 8.7点 |
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44025) | 7.5点 |
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44160) | 8.7点 |
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44160) | 7.5点 |
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44161) | 6.9点 |
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44161) | 7.2点 |
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44162) | 5.1点 |
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44162) | 2.7点 |
| CVSS:4.0 基本値 (CVE-2026-44163) | 6.9点 |
| CVSS:3.0 基本値 (CVE-2026-44163) | 5.3点 |
この事例から確認すべきポイント
本発表は、広く利用されているログ収集ツールFluentdとその関連プラグイン、および同梱製品における複数の深刻な脆弱性を指摘しています。特にCVSS基本値9.8という高いスコアの脆弱性(CVE-2026-44024)は、遠隔の攻撃者によって任意のシステム領域のファイルを書き換えられる可能性があり、システムへの甚大な影響が懸念されます。また、認証の欠如(CWE-306)やサービス運用妨害(DoS)につながる脆弱性も複数報告されており、企業の情報システム担当者は迅速な対応が求められます。開発元からのアップデート提供とワークアラウンドの推奨は、緊急性の高さを物語っています。企業は自社システムにおけるFluentdおよび関連製品の利用状況を確認し、速やかに最新バージョンへの更新または推奨される回避策の適用を検討する必要があるでしょう。
公式出典
更新履歴
公開日: 2026-06-29
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