経済・産業トレンド 公布

スリランカ中銀、輸出外貨の保有期間を大幅短縮

スリランカ中央銀行は6月9日、「輸出代金の本国送金に関する規則(2026年第2号)」を公布し、輸出業者の外貨保有期間を大幅に短縮しました。これにより、輸出業者は当月中に受領した輸出代金のうち未使用残高を翌月10日までにスリランカ・ルピーへ強制的に両替することが義務付けられます。外貨管理の強化が目的で、輸出企業の資金繰りや外貨建て支払いのタイミング管理に影響が見込まれます。間接輸出業者にも同様の義務が課されます。

この発表の要点

企業・自治体への影響

スリランカと取引のある輸出企業は、外貨資金管理の柔軟性が制約され、資金繰りや外貨建て支払いのタイミング管理に直接的な影響を受けます。特に、外貨建ての経常取引や債務返済が多い企業は、キャッシュフロー計画の見直しが求められます。

対応すべきこと

対象部門: 経営者 法務 経理

対応期限:要確認

基本データ

企業・団体 スリランカ中央銀行(CBSL)
発表日 2026-06-09
分類 経済・産業トレンド
地域 スリランカ

発表された内容

2026年06月24日

スリランカ中央銀行(CBSL)は6月9日、「輸出代金の本国送金に関する規則(2026年第2号)」を公布した。同規則は、2023年中央銀行法第16号〔第105条、第7条第1項(c)および第VI部〕に基づき、「輸出代金の本国送金に関する規則」(2024年第1号、2026年第1号)の第4条および第6条を改正するもの。本改正により、輸出業者は当月中に受領した輸出代金のうち未使用残高について、翌月10日までにスリランカ・ルピー(以下、ルピー)へ強制的に両替することが義務付けられた。従来は受領月を含む3カ月経過後の翌月10日までの両替が認められていたため、外貨の保有期間は大幅に短縮された。

今回の改正の主な目的は、輸出により得られる外貨収入のルピーへの両替を一層促進し、外貨管理の強化を図る点にある。輸出企業にとっては外貨資金管理の柔軟性が制約される可能性があり、資金繰りや外貨建て支払いのタイミング管理に影響を及ぼすと見込まれる。

なお、強制両替期限までの間、輸出業者は外貨収入を次の用途に限定して使用できる。

輸出業務に関連する経常取引の支払い(1カ月分の支払い義務を含む)

外国為替法(2017年第12号)または銀行法(1988年第30号)に基づいて認められる外貨建て借入に係る債務返済(1カ月分の返済義務を含む)

外国為替法に基づく規定に従い許可された、非居住者投資家への配当支払いや外国籍・二重国籍の駐在員への給与支払い

輸出業務に直接関連する海外渡航のための外貨引き出しまたは送金

スリランカ政府発行の外貨建て債券への投資(受領した輸出収入の最大10%まで)

外国為替法に基づく指令によって許可された、外貨建て支払い義務を有する間接輸出業者への支払い

また、今回の改正により、間接輸出業者に対する規定(第6条)も強化された。間接輸出業者が輸出代金を原資とする外貨支払いを受領した場合についても、認められた用途に使用した後、残額を翌月10日までにルピーへ両替することが義務付けられた。

(ディロン・ヤシュミタ、志鎌大介)

(スリランカ)

ビジネス短信 3648c6681b7c549c

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スリランカ中銀、輸出外貨の保有期間を大幅短縮

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出典: www.jetro.go.jp
URL: https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/06/3648c6681b7c549c.html

時系列

主な数値

政府発行外貨建て債券への投資上限 10%

この事例から確認すべきポイント

スリランカ中央銀行による輸出外貨の強制両替期間短縮は、外貨準備の強化とルピーの安定化を目的とした政策と解釈できます。輸出企業にとっては、外貨収入の管理において、従来の3カ月間から翌月10日までの大幅な期間短縮により、資金繰り計画や外貨建ての支払いタイミングの調整がより厳密に求められることになります。特に、輸入原材料の調達や海外への送金など、外貨建ての経常取引が多い企業は、外貨資金の流動性管理に一層の注意が必要です。また、間接輸出業者にも同様の義務が課されるため、サプライチェーン全体での影響が懸念されます。この改正は、スリランカ経済の現状と、外貨流出抑制への強い意志を示すものと言えるでしょう。

公式出典

更新履歴

公開日: 2026-06-24

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